ミドルエイジ(ミッドライフ)クライシス40・50代中年の危機克服

ミドルエイジ(ミッドライフ)クライシスとは、主に40~50代の世代の人たちが直面する生きづらさ、中年の危機、第二の思春期などともいわれています。

この年代が直面する生きづらさ、ミドルエイジ(ミッドライフ)クライシスとは何なのか。

どのようにしてこの中年の危機を克服できるのかをまとめてみました。


【筆者プロフィール】
心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。コーチとしても様々な目標達成に携わる。
著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」は台湾でも出版された。
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ミドルエイジクライシスとは

先日「ミドルエイジ(ミッドライフ)クライシス」を扱った番組を観ました。

40代~50代の人たちが、自分の人生や生き方に、危機感や悩みを覚えるというテーマです。

私も40代を経験し、50代後半の人間なので、悩んでいる人の話には、いちいち頷くばかりでした。

今までの自分の人生は何だったのだろう。

頑張ってきたつもりなのに、何も報われていない気がする。

家族構成が急に変わり、戸惑い、やがて強い不安に駆られる。

中にはうつ病になるくらいまで深刻に悩む人もいます。

40代~50代の男性・女性で、既婚、独身など様々。

女性の場合、仕事をしている方、専業主婦をしている方、それぞれに。

家族構成の変化というのは、両親との死別、子どもの巣立ち。

その後、夫婦二人暮らしになる。

こうした変化を立て続けに経験することもあります。

カウンセリングでもご相談が多いミッドライフクライシス

また、実際カウンセリングでも、こうしたテーマの話になることが少なくないんです。

例えば独身女性がこの先の人生を考えた時、いろいろな不安に駆られることもあります。

経済的なこと、キャリアの問題、親の介護、結婚や出産を経験しない人生の捉え方。

これも40代~50代の女性に多いご相談です。

あるいは既婚者であっても、お子さんがいても、家族がいても、一人暮らしでも、仕事していても専業主婦でも、それぞれの不安や苦悩があるんです。

なぜ、こうしたミドルエイジ(ミッドライフ)クライシスが起きるのか?

カウンセリング経験から思うことは次のようなことです。

なぜ40~50代で生きづらさに直面するのか

先ず、人と自分を比較してしまうと、ネガティブな感情に襲われるという場合。

また、わき目も降らずがむしゃらにやってきたが、何かのきっかけで虚しさ、報われなさに襲われる場合。

そして人とのつながりを俯瞰したとき「自分は孤独だ」と捉えてしまう場合。

どれか、当てはまったものはありますか?

自分なりにまじめに、一生懸命に生きてきた。

なのに生活は楽にならず、心が疲弊していく。

いったい自分は何のために身を削ってきたのかと、ただただやりきれない気持ちになる。

これまでの人生、がむしゃらに働いてきた。

でも、周りを見ると、同期は皆、出世している。

自分のこれまでの人生は何だったのか、報われない気持ちに押しつぶされそうになる。

子育て(あるいは介護)も仕事も精一杯頑張った。

親も送り、子どもも自立して家を出た。

ホッとしたり喜んでいいはずなのに、たまらなく寂しさ、不安に襲われる。

人それぞれに問題にぶつかります。

また、年齢的に「更年期」という要素が一因の場合もあります。

ホルモンのバランスが変化することで、自律神経や脳がナーバスになる。

そのために、自分自身や自分の人生の生き方に対して、ネガティブな捉え方になりやすくなることもあります。

50代からの不安・葛藤

人生100年時代と言われるようになりました。

実際、人の寿命はそれぞれで、いつ終わるかはわかりません。

でも、確実に言えることは、人はいつかは死ぬということと、必ず年老いていくということですよね。

40代からは年齢的な衰えを実感しはじめる年代ですが、一方でまだ活力旺盛な人が多い世代。

昔は「働き盛り」などという表現もされました。

しかし、個人差はあるとはいえ、50を迎える頃から、老いや衰えの実感が少しずつ色濃くなっていくのではないでしょうか。

しかも55歳での役職定年、60の定年を控えた時期。

その先の人生、どう生きていけるのか、いろいろと考えるタイミングともいえます。

老い・老化・衰えとの葛藤

老いや衰えは外見もそうだし、身体や脳も。

瞬発力、体力、疲労回復力も衰えるし、記憶力、諸々の反射神経も衰えていきます。

そんな時、外見の衰えばかりを気にしているとその他の衰えが見過ごされがちになります。

人間やはり、今まで当たり前にできていたことが出来なくなっていくのはショックです。

その事実、実態をどう受け容れていけるのかも、大きなテーマとなっていきます。

栄養面の補強も必要

男女問わず健康面も気になるところ。

私は栄養面と生活面(生活の仕方)の工夫が大事だと思います。

なぜなら、年齢と共に影響の吸収力も落ちるので、今までよりも多くの栄養摂取が必要になるからです。

最近は栄養学なども広く認識されるようになり栄養面で気をつける人も増えてきました。

各種ビタミン、カルシウム、タンパク質、鉄分、食物繊維などの重要性、等々・・

栄養の不足は老化を早めます。

そういったことが周知されて、サプリメントや健康食品を摂取する人も増えてきました。

私も20年以上前からサプリメントを毎日摂取しています。

それも加齢とともに摂り方(量や種類、配分など)も変えています。

メンタル、精神面にも影響する栄養摂取

栄養不足は身体や脳に様々な弊害をもたらしますので。

栄養面は身体的な健康だけでなく、精神的な(メンタルの)健康にも影響を与えます。

以前、とある精神科病院にお手伝いに行っていた頃、患者さんたちの食生活の荒み方に驚いたことがあります。

お昼はサラダだけ・・とか、毎食インスタント食品だけとか・・・

これで薬だけ飲み続けてもはなかなか回復しなのではと思ったり、そもそもこの栄養状態でメンタルダウンを加速させたのでは、などと考えていました。

脳も栄養を必要とします。

精神病は基本、脳の機能不全により発症します。

ですから脳に対してもしっかりとした栄養摂取を心がけたいところです。

40代・50代の悩みはそこまでの生き方も影響

生活環境も積み重ねですので重要です。

ストレスフルな毎日を送れば、それだけ心身に余計な負担がかかります。

働き方、働く場の環境、家庭の雰囲気、人間関係・・・・

それぞれ、皆さんはいかがでしょうか?

そして、私たちは一つ一つ年を取っていくわけですが、60歳、70歳、80歳の自分について、考えたことはありますか?

いつまで働くのか、家族とはどう付き合って(向き合って)いくのか。

家族以外の様々な人間関係をどうしていくのか。

自分のやりたいことはどうするのか。

自分という人間に対する捉え方はどうなのか。

自分の人生をどういうものにしていきたいのか。

こうしたことをあんまり考えていない人は意外と多いなと私は思っています。

一つ言えることは、今の自分はそれまでの積み重ねで成り立っているということです。

自分に満足しているのなら、そう思えるような生き方をしてきた証拠。

ひねくれた性格なら、そうなるような生き方を積み重ねてしまったから。

今の自分というのは、過去の積み重ねであり、どう過ごしてきたかの集大成なんです。

そしてこれからも同じ。

今から何をどう積み重ねていくかによってその時々の自分や人生が決まってきます。

物事には常に、原因があって結果がある。

自分がやってきたことが今につながっている。

だから「どう生きてきたか」「どういきていくか」が大事になってきます。

これからの積み重ねで未来は変わる

「今からじゃ、もう遅い?」

もしあなたがそう思ったとしたら、残念ながらこの先は何も描けません。

でも「いつでも今からがスタートだ」と思えたら、この先、様々なシナリオも描けるというものです。

体力、気力、記憶力、俊敏さなどは、加齢とともに衰えていきます。

でも、一つだけそれほど衰えないというか、むしろ充実させていけるものがあります。

それは何だと思いますか?

答えは「経験値」「知恵」「人間性」です。

経験から学び、力に変えていけるか。

いかに多くの知恵の引き出しが持てるか。

幸せに生きていくための人間性、人格を築いていけるか。

これは年を取っても積み重ねが可能です。

経験値、知恵、人間性をいかに蓄積し人生を豊かに彩っていけるか。

コーチングなどでも、こうした取り組みを一緒にしています。

人間性、健康面、人間関係、仕事などもそういう意味では積み重ねの部分は大きいでしょう。

何をどう、どれだけ積み重ねていけるのか。

それが年老いていきながらも人生を充実させる一番大事な視点なんですね。

ミッドエイジ(ミッドライフ)クライシスは新たな人生のスタート

中年の危機ともいわれるミッドエイジクライシス。

それは40代・50代からその先の人生を再設定できる時期だともいえます。

そう、これは「見直しの時期だ」と捉えましょう。

新しい価値観や人生観を得て、新しい生き方を創造するチャンスになるんです。

問題とは改善チャンスであり、困難とは成長機会であるのです。

先ず人との比較をやめること。

外側に答えを求めるのではなく、自分の内側に新たな答えを見つけるんです。

とことん自分と向き合ってみましょう。

また、世間からの社会的評価を気にしすぎないこと。

人からどう思われるかを気にするには、人生はあまりに短すぎます。

一生人の目を気にして生きて行ったら、「自分」は最後まで置き去りで終わってしまいます。

人とのつながりというのは、いろいろな捉え方ができます。

人とつながることの喜び、自分一人で自由でいられることの喜び。

自分は本当はどうしたいのか、選んで楽しい方、気分が良くなる方が正解です。

カウンセリングやコーチングをしていても、その人その人、皆違う選択をしていきます。

「そういう答えもあるのか」と私も関心する選択もあるほどです。

「ミドルエイジ(ミッドライフ)クライシス」は「第二の人生」へのスタートラインかもしれません。

こちらの記事も参考にしてください↓

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心理カウンセラー鈴木雅幸(コーチ・企業研修講師)のプロフィール

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