レジリエンスとは何か


レジリエンスとは心理学の世界では「立ち直る力」という意味で使われます。

物理学、生態学の用語でしたが、最近では心理学用語としても使われます。

元々の意味は「回復力」「復元力」「弾力性」ですが、心理学の世界では「忍耐力」「立ち直る力」という意味で使われています。

そしてこの立ち直る力=レジリエンスには、重要な要素がいくつかあると言われています。

困難な状況から立ち直った人たちに共通する点ですね。

それぞれ直面した問題も立ち直るプロセスも違うのですが、そこには共通点があるというのです。

メンター、キーパーソン、尊敬する人、師匠といった存在の重要性

いろいろな研究結果があるのですが、その中の一つにこういう要素があります。

困難な状況から立ち直った人に共通する要素の一つ。

それは「モデルに出来るような人間の存在が励みとなった」ということです。

「キーパーソン」とか「メンター」という言い方もしますし、昔ながらの言い方だと「先生」「師匠」「先輩」でしょうか。

場合によっては親でも兄弟でも良いのです。

要は「尊敬できる人」「いざという時信頼できる人」であり、「この人の態度・生き方を参考にしたい、真似したい」と思える人のことです。

レジリエンスの高い人の心の中には、こうした人間の存在があったというのです。

あなたはどうでしょう?

そんな風に模範にできるような人っているでしょうか?

こうした人間の存在が、いざという時、とても励みになり、立ち直る際の力になっていくということです。

モデリングすることでレジリエンスがつく

出来れば直接面識のある人、付き合いのある人が良いでしょうね。

でも、直接面識のない人でも、有名人でも構いません。

自分の心の中で「この人は」という人間の存在があるかどうかです。

人として尊敬できる、敬愛できる人。

その態度・仕事ぶり、生き方を学びたいと思える人。

そういう存在が心の中にあれば、自分の支えになってくれます。

だから、辛いときに会って話せればそれでもいいですが、会えなくても心の中にその存在があればいいんです。

「あの人だったら、こんな時、どうするだろう」

そういう風に考えられるということは、自分の枠を広げてくれます。

また、そうした人間の存在があれば、普段から自分の言動を考えるようになるでしょう。

アスリートや様々な世界で活躍する人たちの多くがこうした「モデルとなる存在」をもっています。

それは憧れの対象だったり、尊敬の対象だったり、直接指導してくれる人間だったり、いろいろです。

レジリエンスと教育

そしてこの存在の大きさを、私はある経験から感じています。

それは、小学校のスクールカウンセラーをしていた時です。

学校の先生でメンタルを崩して休職、退職する先生とそうでない先生との違い。

その一つに、こうした「模範とする人間の存在」があるか無いかがありました。

心の中に尊敬できる先生がいる教師と、全くいない教師とでは、忍耐や立ち直る力、すなはち「レジリエンス」が違っていました。

おそらく模範にできる人間の存在が「羅針盤」となるからでしょう。

羅針盤をもたない船は、航路を見つけ出せませんから。

もちろん、このレジリエンスを高める要素は他にもあります。

物事の捉え方、普段の習慣、社会的なつながりなど・・・・

いずれも、いざという時の羅針盤の役割を果たすものです。

今の日本の人たちは、この羅針盤を見つけられずに、途方に暮れている人が多い社会なのかもしれません。

なぜそう言えるかというと、日々のカウンセリングを通してこの羅針盤の存在の重要性を切実に感じているからです。

羅針盤があると、困ったときに原点に立ち返ることができます。

迷った時も確かな方向性がわかりますし、自分のブレに気づけます。

私の場合は8年前に亡くなったカウンセリングの師匠です。

8年前に亡くなりはしましたが、今も私の心の中に生きています。

師匠の教え、考え方などが自分の基礎となってあるのです。

羅針盤、教えがレジリエンスにつながる

ブッダ(お釈迦様)が臨終の床で最後に弟子たちに、同様のことを言い残していきました。

「お前たち、私がいなくなることをなぜ嘆く?

私がいなくなっても、私が伝え続けた教えが残るではないか。

その教えを法として、灯りとして、自らの歩む道を照らし続けるのだ。」

後に「自灯明 法灯明」と呼ばれるお話です。

人生の羅針盤を持つことは、結果としてあなたのレジリエンスを高めてくれるはずです。

レジリエンスが高いと、様々な困難を乗り越えることができます。

日々のストレスに適切に対処してもいけます。

このレジリエンスはこれからの皆さんの日々の生活で、益々求められる、必要になっていく力です。

レジリエンスとビジネス(人間関係の希薄さ)

人生100年時代には、実はレジリエンスがとても重要になってきます。

少子高齢化の日本は特にそうですが、寿命は延びて皆、長生きになりました。

2017年に発表された平均寿命でいえば、日本は女性が世界第2位の87・26歳。

男性は世界第3位の81・09歳で、1位はどちらも香港でした。

昔にくらべ、老後の期間が長くなっていくわけです。

その分、私たちはいろいろな問題に直面するといわれています。

先ず一つはお金の問題。

年金は宛てにできないので、働く期間を延ばさなきゃならなくなるそうです。

ところが、少子高齢化だから、これからの時代、働き手が減っていく。

働き手が減ると社員を確保できないから会社が減っていく。

すると働く場所自体が減っていく。

既に後継者不足でここ数年、日本では数千社が倒産。

しかもその50%が黒字倒産といいますから、深刻です。

つまり、老後のお金が必要な年数が増えるのに、お金を稼ぐための働く場所(会社・組織)が無くなっていくんです。

さあ、これからどうすればいいのか?

今後、こういう問題がドンドンとクローズアップされてくるはずです。

「働き方改革」って、本来こういうテーマも視野に入れないとなりません。

雇用のあり方ばかりが取り上げられていますが、それはすごく短期的な話。

長期的にみたら、先に書いたように雇用というもの自体が無くなっていくかもしれません。

そうなると個人で起業し、ネットでつながり、社会的な問題解決をビジネスにしていく。

仕事も会社単位ではなく仕事単位(ギグエコノミー)になっていく。

そういう時代になるといわれているので、ここまで含めて「働き方改革」という話だと思っています。

こんな目まぐるしい変化の中で、私たち人間のこころに、新たにどんな問題が起きると思いますか?

一番深刻な問題。

それは「孤独になりやすい」ということです。

今までは社会通年に従って会社に入って与えられた仕事して・・・・

転職はしても、それで何十年も生きていけた時代です。

しかし、これからは学歴もキャリアも関係ない。

「今、自分は何がしたいか」「今、自分は何が出来るか」を軸に、志を同じくする同志とつながって仕事していく時代に入る。

だから自分が何がしたいか、何ができるかを日々磨いていないと、社会的なつながりが保てなくなってういくというのです。

レジリエンスの強い人は、自分がやりたいことをして伸び伸びと生きています。

やりたいことをしていれば、そのことで自然と人とつながっていきます。

ビジネスでのレジリエンスの強い人も同様で、自分がやりたいこと=ビジネスという人は強いです。

人間関係で悩まないコツ

そしてこれは仕事だけでなはなく、普段の生活でも同じ。

ネット環境が進化したことで、離れた人ともいつでもコミュニケーションが取れる時代。

海外に住む人とSkype、ZOOM、facebook、LINEなどで簡単に、お金もかからず通話やコミュのケーションが出来る。

便利な時代になりましたが、でもだからこそ、そこに落とし穴があります。

直接会わなくてもやり取りが出きるということは、リアルに会う機会が減る。

直接人と対話する機会が減っていく時代になっていきます。

こうしたコミュニケーション形態に、私たちは便利さと引き換えに、直接の対話から得られるわかち合いの感覚、ぬくもりを失っていく。

そういう問題が出てきています。

良くいえば一人で生活できてしまう時代ですが、人と会う機会が減っていく。

だから結婚しない人もさらに増えていくでしょう。

そうなると、一人でたくましく生きていかなければならないのと同時に、自分から人に働きかけ、人とつながっていく必要に迫られる時代にもなります。

そうした時代のメンタリティー、必要なスキル、人生観とは何か?

こうしたテーマがすでに、過去の心理学の知識や理論ではカバーしきれない時代になってきました。

キーワードは「自ら気づく(築く)」「自ら考える」「自ら動く」です。

自分のやりたいこと、興味・関心に気づき、アイデンティティーを築いていく。

社会で起きていること、見聞きしたことについて、自分の考えをもつ。

これらをベースに、自分で周囲や社会に働きかけ、自分のフィールドを広げていく。

こうした生き方が求められる時代になると考えられます。

カウンセリングをずっと続けてきて気づいたことがあります。

悩みやすい人とそうではない人との違いです。

人生100年時代とレジリエンス

先ず、悩みにくい人というのは、自分を持っています。

自分の考え、自分の意志、自分の人生観です。

しかし、そこに固執することなく、これらが通用しないと思えば、新しい考え、捉え方、人生観の獲得に向かいます。

それから、悩みにくい人は人間関係に対して積極的です。

人間関係に対してポジティブな捉え方をして、自由に交流を重ねます。

「自由に」ですから、気が乗らない時は上手に遠慮したりします。

これはまさに、「人生100年時代」にも適応できる特徴ともいえます。

もちろん、人の生き方にはいろいろな生き方があります。

唯一の「これが正解」という生き方はありませんし、またそのように生きようと思っても、なかなか思うようにはいかないでしょう。

しかし、「自分を育てる」「人とつながる」という特徴。

これはどんな生き方をするにしても、大事な要素になってくるはずです。

そのために苦手なことは克服し、自分をさらに活かす生き方をする。

自分はどんな人間として成長していきたいかを決め、取り組む。

そうすれば100年時代、孤独な時代になっても、充実した人生を生きられると思います。

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