自己主張がうまくいく5つの条件とは?【心理学から学ぶ人間関係】

自己主張が苦手?上手に自己主張する秘訣とは

「自分の意見を言いたいけれど、相手の気分を害するのが怖くて言えない」
「勇気を出して自己主張したのに、結局聞き入れられず関係が悪化してしまった」

カウンセリングの現場でも、このような自己主張に関する悩みは非常に多く寄せられます。

仕事やプライベートの人間関係で、言いたいことが言えず相手の要求を受け入れるばかり。

そんな状態が続くと、何のために生きているのか分からなくなるほど自分を追い込んでしまうこともあります。

しかし、自己主張を上手にするためには「5つの条件」があります。

実は、多くの人がそのうちの1つか2つしか意識できておらず、残りの重要な要素を見落としているために失敗しているのです。

この記事では、心理カウンセラーの視点から、自己主張を効果的な結果につなげるための優先順位の高い5つの条件を詳しく解説します。


【筆者プロフィール】
心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。コーチとしても様々な目標達成に携わる。
著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」は台湾でも出版された。
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1. 最も重要なのは「相手のパーソナリティ」を見極めること

自己主張の内容を考える前に、まず最も先に考えなければならないこと。

それは「相手がどのような人間か」というパーソナリティです。

これは、自己主張がうまくいくかどうかを左右する、最も影響力の大きな要素です。

そもそも、世の中には「他人の主張を絶対に受け入れない」という性格の人も存在します。

そのような相手に対しては、どれほど内容が正しくても、どれほど言い方を工夫しても、自己主張が通ることはありません。
「この人は人の意見を聞く耳を持っているか?」「受け入れる土量があるか?」をまず判断しましょう。

聞き入れる気がない相手に一生懸命説得しようとするのは、エネルギーの無駄であり、賢明ではありません。

まずは相手が自己主張を受け入れる可能性のある人物かどうかを見極めることが、第一のステップです。

2. 土台となる「相手との関係性」が築けているか

2つ目に重要な要素は「自分と相手との関係性」です。

別な言い方でいうと、自分と相手とが「どんな間柄なのか」ということです。

仮に相手が人の意見を聞く柔軟なパーソナリティを持っていたとしても、自分との間に信頼関係が構築されていなければ、主張は受け入れられにくくなります。

関係性ができていないうちに強い自己主張をしてしまうと、相手に不快感を与え、逆効果になるリスクが高まります。

「自分の意見を伝える前に、まずは自己主張が成立するだけの関係性が築けているか」を自問してみてください。

良好なコミュニケーションの土台があってこそ、初めてあなたの主張は相手の心に届くようになります。

3. 「タイミングと状況判断」で成否が決まる

3つ目の要素は、「いつ、どのような状況で伝えるか」というタイミングです。

自己主張をする際は、以下のような状況判断が欠かせません。

• 相手の精神状態は落ち着いているか?
• その場の状況や周囲の人々にとって、今伝えることは妥当か?
• 関わる人すべてにとって有益、あるいは妥当なタイミングか?

いくら正しい意見であっても、相手が極度に忙しい時や、大勢の前で恥をかかせるようなタイミングで伝えてしまえば、反発を招くだけです。

状況を冷静に分析し、「今なら受け入れられる」と判断できた時に初めて、自己主張は成功の確率が上がります。

4. 言葉選びと「伝え方」の工夫

4つ目に来るのが、ようやく「伝え方(話し方)」になります。

具体的には、言葉の選び方、表現、口調、声の大きさ、トーンなどが含まれます。

多くの人は「どう言えばいいか」ばかりを気にしがちですが、実はこれは優先順位としては4番目です。

もちろん、相手を尊重した丁寧な言い方は重要ですが、前述の「相手」「関係性」「タイミング」が整っていない限り、伝え方をいくら磨いても限界があります。

逆に言えば、最初の3つの条件がクリアできていれば、伝え方を少し工夫するだけで、あなたの主張はよりスムーズに相手に浸透するようになります。

5. 実は影響力が最も低いのは「内容」

意外かもしれませんが、自己主張において「内容(何を言うか)」の影響力は、5つの要素の中で最も小さいのです。

どんなに正論で優れた内容であっても、

• 相手が聞く耳を持たず(パーソナリティ)
• 信頼関係が未構築で(関係性)
• タイミングを間違え(状況判断)
• 口調がきつかったり言葉の選び方が不適切(伝え方) であれば、その内容は決して通りません。

多くの人が「正しいことを言えば受け入れられるはずだ」と考えがちですが、人間関係はそれほど単純ではありません。

自己主張が上手な人は、「内容」以前に「伝えてもいいかどうか」の判断指標(相手・関係性・タイミング)をしっかりと踏まえています。

まとめ:自己主張は一生使える「社会的スキル」

自己主張を成功させるには、以下の5つの条件をこの順番で考慮することが不可欠です。

1. 相手のパーソナリティ(受け入れる人か?)
2. 関係性(信頼関係はあるか?)
3. タイミング・状況(今、この場でいいか?)
4. 伝え方(言葉選びやトーンは適切か?)
5. 内容(何を伝えたいか?)

自己主張がうまい人とは、単に話し方が上手な人ではなく、これら5つの要素を総合的に判断し、臨機応変に対応できる人を指します。

これは一種の「技術(スキル)」です。

スキルですので、後天的に習得可能ですし、上達(レベルアップ)させることも可能です。

最初から完璧にできる必要はありません。

まずは今の自分がどの要素を見落としているかに気づき、一つずつ丁寧に試行錯誤していきましょう。

そうすれば必ず人間関係は楽になり、自分らしく生きる力を取り戻せるようになります。

自己主張の機会には、ぜひこの5つのステップを意識してみてください。

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心理カウンセラー鈴木雅幸(コーチ・企業研修講師)のプロフィール

心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。
コーチとしても様々な目標達成に携わる。
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