生き方と働き方という2大テーマについて。
未だに定まっていないという人も多いかもしれません。
将来に迷いや不安を抱えている人もいるでしょう。
ですが人はなぜ不安になるのかを知れば、そんな悩みを解消するヒントが得られるはずです。
【筆者プロフィール】
心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。コーチとしても様々な目標達成に携わる。
著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」は台湾でも出版された。
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これからの生き方・働き方
カウンセリングでは人生の生き方についてもよくご相談があります。
年齢は幅広く、思春期や青年期、若年層、中高年の人たちなど・・
「今後の人生の生き方」についてです。
例えば思春期、青年期、若年層から40代までは進路・転職・家族について。
そして中高年の方、特に50台後半の方からは60歳~65歳以降の生き方についてのお話になります。
いずれにしても「先のこと」を考える上で、大切なことについて今回はいろいろな角度から書いていこうと思います。
カウンセリングで将来を考える上で、やはり中心になるのは仕事。
そして独身の方は「家族」を持つことを将来の話としてします。
そこに経済的なこと、社会的な評価、そして自分の納得感、充実感、心が満たされていくかどうか。
こうしたことを重ねて検討していきます。
理想をいえば、経済的なこと(収入)、社会的な評価、自分の心がバランスよく育っていくとよい。
しかし、3つがそれぞれ順調に伸びていくのは、なかなか簡単ではない話です。
人生はそうした選択一つで変わっていきます。
ワークライフバランスといっても・・・
収入や評価を負いかけ過ぎて、自分を見失っても幸せにはなれません。
かといって、自分の満足感のみに固執してその他のことを置き去りにしてもバランスを欠いた感は否めません。
それぞれが置いてきぼりをくらわずに、そこそこの距離で足並みを揃えていけたらベターです。
もしくは、どれかに一つ重きを置き、その二つをそこそこにする。
家族を一番と考え、優先順位として仕事と遊びはその次に。
そういう生き方もあります。
また、どれか一つに才能がある人は、どこかである程度セーブしながらバランスを取ることも必要でしょう。
社会的な評価を受ける才能に恵まれた人は、そこに注力しすぎると自分の心を置き去りにするリスクもあります。
お金を儲けるのが上手な人は、それをやり過ぎて大切なものを失うリスクが出てきます。
そういう意味ではその才能もそこそこセーブしつつ、他の2つが失われないようにする工夫も必要になります。
例えば企業には「適正な成長規模がある」という考えもあります。
急拡大したり、莫大な成長をした組織が、その後、様々な問題が噴出し、急激に崩壊の一途をたどる。
そういう憂き目にあう例も珍しくありません。
流行の波に乗って設備投資、人員補充を大規模に行ったが、ブームが去ったあと、赤字が拡大してリストラの嵐になった。
そういう例だって過去にいくつもあります。
逆に日本には100年以上も続いている老舗がいくつもあります。
そのほとんどが中規模、小規模での経営をしています。
つまり、ある程度の規模になったら、その大きさを維持し、中身を充実させることに資本を投下しています。
これから「先のこと」を考える。
しかも5年・10年ではなく、もっと長く考える。
その場合はやはり「バランス」ということがキーワードになります。
経済、評価、充実感や満足感。
結婚や家族、仕事、遊びや楽しみ。
それぞれに自分がどうなりたいのか、どうしていきたいのか。
そこに「バランス」という捉え方も加味するわけです。
どう働くか、どう生きていくか
仕事はそこそこで、楽しみや家族を充実させるのか。
仕事に重きを置く分、楽しみや家族には多くを求めないのか。
仕事と楽しみ、家族と楽しみ、家族と仕事、それぞれのバランスはどう考えるのか。
日本人の多くは仕事に一番重きを置く人が多い。
次いで家族。
所帯を持つ人は、自分の楽しみを犠牲にする人が多い。
独身の人も仕事が一番という人は多い。
働きづめで趣味や楽しみが少ない。
それで健康的で充実感もあって満たされているなら問題なし。
でも、どういう優先順位であっても、健康を害したり、さびしさや虚しさをぬぐえないなら・・・・
バランスや優先順位も含め、一つ一つ再検討した方が良いでしょう。
自分の人生は自分で決められる
私(鈴木)の場合はどうかというと、健康と自分の納得感を大切にしています。
仕事は責任を果たして力を尽くしますが、でも仕事のために生きてはいません。
あくまでも自分が人生を楽しむために、健康を重視し、張りをもって働いています。
そして、将来の選択を検討する際には、あまり「世間の常識」「世間体」は気にしないことです。
そんなあるのか無いのかわからないようなものに自分の大事な選択を委ねないことです。
基本的に自分の人生は自分で脚色していくものですから。
そして自分で決めた生き方の中で様々な出逢いや経験をする。
それらとどう向き合い、どう消化していくかで自分の人生は新たな彩りを加えます。
決して他人の色に染まるだけの人生だけは私は歩まない方がいいと思います。
なぜなら、それで苦しんだり絶望している人たちを数多く見てきたからです。
「人からどう思われるか」「嫌われたくない」といった執着は時として私たちの判断を狂わせます。
これからどう生きていけばいいのか。
執着さえなければ、選択肢は幅広くあります。
最終的には自分で納得のいく、心満たされていく生き方であれば、きっと後悔はしないのではないかと思います。
自分のやりたいことをやれば人の目は気にならなくなる
自分がやりたいことを大切にし、自分にウソをつかず、自分が納得できることをやる。
そういう生き方が「自分らしく生きている」と言えると思っています。
周囲への配慮や感謝を失わなければ、人間はやりたいことを楽しんでいいと思います。
やりたいことを楽しむことが、自分にうそをつかないことにもなる。
納得できるためには、そこにウソやごまかしがあっては成立しない。
現実を現実的に見据え、それ相応の責任を果たし、配慮をきかせ、その上で自分がやりたいことを大切にする。
自分が納得いくことをする。
そこには「人から良く思われたい」という思いはほとんど必要なくなります。
やるべきことをやった上で、やりたいことをやる。
それが人生を豊かに彩る生き方だと思います。
どちらが欠けても人生は灰色です。
「フワフワした自分らしさ」には、現実的でなかったり、やるべきことが抜けていることが多い。
自分に都合の良いように物事を解釈したり、自分都合でウソを言ったり、適当に物事を処理したり・・・・
それは自分らしさとは程遠い姿勢、生き方といえます。
耳の痛い諫言(かんげん)にこそ、耳を傾ける。
そういう姿勢もあると、人生のバランスを崩すことはありません。
人生100年時代の不安は準備不足からくる
自分はこれからどう生きていけばいいのだろう。
そんな漠然とした悩みも、時間と共に切実になってきます。
年を一年、また一年と重ねるごとに、その不安は大きくなっていくのです。
実際、一年なんてあっという間です。
「人生100年時代」というのは、もはや使い古された言葉かもしれません。
それだけ多くの人に知られるようになったからこそ、これまた多くの人が自分の人生の「この先」も考えるようになりました。
そして考え始めると、いろいろと「準備」が必要だとわかってくる。
あるいは自分が「準備不足である」ことにも気づく。
この先が不安になるのは、そういう流れによるものです。
つまり、その不安は準備が足りていないから起こるもの。
ならば話は早いわけで、必要な準備をすればいいわけです。
将来の不安は「整理」と「準備」で解消できる
ほとんどの不安や迷いは、準備不足の解消で解決します。
後は自分には何が足りなくて、どんな準備をどのようにすればよいか。
これがわかれば、それだけでも不安は半減していく。
さらにその必要な準備を一つ一つしていけば、不安はさらになくなっていくでしょう。
不安はこのように整理できていない場合や準備不足から起こります。
ですので、準備や整理という「作業」が、将来不安を解消します。
では、あなたの不安には、どんな作業が必要なのでしょう。
私はパーソナルコーチングセッションも行っています。
そしてコーチングクライアントの9割以上は月額コーチングを受けています。
そのテーマのほとんどが「この先の生き方の確立」「将来不安の解消」です。
月1回のコーチングでは、毎月自分の人生の将来設計から今直面している問題解決まで話し合います。
転職、婚活、独立起業などの具体的なテーマから自己実現、自信の獲得、セルフイメージ向上など。
あるいはコミュニケーションスキルや問題解決スキルの習得まで。
いずれも自分自身が生きていくために欠かせないテーマとして皆さん毎月のセッションで話し合い、学び、実行しています。
表題の「この先の生き方に迷ったら」ですが、これもある意味準備不足や整理不足からくる問題です。
迷うということは、まだ決断や選択をするには必要十分な材料が揃っていないということです。
何らかの決断や判断、選択をする場合は、それができるだけの判断材料(知識・情報・想定)が必要です。
決められない、決まらない、あるいは迷うということはまだそれらが揃っていないということになります。
そうした迷いや不安があるなら、先ずは何が足りないかを知る事です。
そこが漠然として自分では収拾がつかない場合にはコーチングなどで整理、収集していくと良いでしょう。
的確な判断を下すためには、それ相応の捉え方・考え方も必要です。
そうした要素を一つ一つ揃えていくことで、自分の人生、この先の生き方が具体的になります。
自分の将来が見えてくると、気持ちがとても楽になります。
それだけでなく、今を楽しめるようにもなり、自分の暮らしに潤いと充実感が出てきます。
今を楽しむには、ある程度「この先」が描けることが必要です。
不安や迷いが生じたら、いたずらに考えても埒があきません。
先ずは現状をしっかりと見定め、自分に必要なものを過不足なく揃えられるかどうかで、将来が決まってきます。
必要十分な準備と行動(作業)が進めば、あなたの人生の「その先」は充実していくはずです。
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