トラウマの治し方、どうすれば心の傷は癒される

トラウマとは一言でいうと「心の傷」です。
過去に傷つく出来事(外傷性ストレッサー)・体験がその後の人生で様々な問題となります。
主にパーソナリティーの成熟不全、コミュニケーション障害などにより、社会生活を健康的に送ることができなくなります。

トラウマを治すには、専門的な治療やカウンセリングが必要で、かぎになるのは以下の3つです。

1)トラウマ体験から刷り込まれた自己否定感や他者不信を払しょく
2)自分も人も大切にできる成熟した人格の再構築
3)コミュニケーションの反射神経を磨く


【筆者プロフィール】
心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。コーチとしても様々な目標達成に携わる。
著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」は台湾でも出版された。
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心に傷があるのはトラウマ経験をしたから

カウンセリングやコーチングでは、様々な問題を解決しています。

なかでも、過去のトラウマや心の傷を癒し、乗り越える。

この取り組みが一番難しいと言えます。

過去に心が深く傷つく思いをした。

その傷がさまざまな場面で反応を起こす。

その反応を自分で思うようにコントロールができない。

トラウマや心の傷の一番の問題はそこにあります。

誰かに自分の自尊心を著しく貶めるようなことを言われた。

度々意地悪をされ、そのたびに筆舌に尽くしがたい思いをしてきた。

そうした経験が心に深い爪痕を残した。

つまり、傷ついているのは「傷つく経験をした」ということなんです。

二度と傷つきたくないという防衛反応が生きづらくさせる

人間は一度でもそのような経験をすると、
もう二度とそんな思いはしたくないと思うようになります。

ですから、似たような場面だと自分が思ったり、同じ目に合いそうだと予測した時に
本能的に身を守る防衛反応が働きます。

そのため、実際には傷つくような場面ではなかったとしても
その防衛反応は強固に働くことになります。

防衛反応が働く必要のない場面でも、働いてしまう。

そのことにより、私たちはさまざまな不都合を経験することになります。

積極的に物事に関われない。

人と心の交流を重ねることができない。

自分自身を否定的にしか捉えられなくなる。

過剰な防衛反応のおかげで、こ私たちはこのように過去に苦しめられることになるのです。

ということは、この防衛反応が過剰に働かないようにする。

あるいは、適切な時にだけ作動するようにする。

そのようにできれば、過去に苦しめられることもなくなると言えます。

つまり、癒すということは「二度と傷きたくないという防衛反応との闘い」でもあります。

トラウマを治すカギは防衛反応の克服

本来、防衛反応というのは私たちの命を守るものです。

そのため、生来備わっている本能のようなものです。

この本能の誤動作を正常に作動するようにするのは、
決して簡単なことではないと想像できるでしょう。

じゃあどうすれば、本来必要とされるこの本能が
必要とされる時に適切に反応するようにできるのでしょうか。

鍵を握るのは「経験」です。

トラウマや心に傷があるのは、過去に傷つく経験をしたからです。

この過剰な防衛反応は「過去の経験学習」によって引き起こされたと言えます。

となれば、新たな経験学習によって防衛反応が正常に作動するように修正するしかありません。

癒しのカギ。

それは「過剰な防衛反応は必要ないという経験」を重ねることなんですね。

経験によってできた傷は、新たな経験によって癒される

経験によって学習されてしまった問題は、新たな経験によって学習し直す。

人間関係で受けた心の傷は、新たな人間関係によって癒していく。

癒すとは、もう過剰に防衛反応を起こさなくても大丈夫だと心から納得することでもあるのです。

そのためには、心が満たされたり暖かくなったり
安心できる「経験」を重ねていくことが必要になります。

「閉じ込もる必要はない」「もう大丈夫だ、安心できる」

条件反射的にそう思える様々な経験を重ねていくことがカギとなります。

カウンセリングで過去のトラウマから立ち直れるのも、
カウンセラーとのコミュニケーションを通して新たな経験を重ねられるからです。

カウンセラーを練習台として、クライエント自身が新たな人間関係を築いていく。

これが過去のトラウマや心の傷を癒し、克服して行く最も確かな道のりです。

必要なのは、傷ついた心が安心できると納得するような経験です。

過剰な防衛反応を起こす必要がないと心から思える経験学習なのです。

あきらめずに経験を重ねること、それによって学び直すこと。

それこそが「立ち直ることだ」と言えるんですね。

【動画】トラウマを克服するには~立ち直るために必要な3つのカギ~

最後にトラウマの治し方と癒しのカギについて短い動画で解説しています。

ぜひご覧ください。

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心理カウンセラー鈴木雅幸(コーチ・企業研修講師)のプロフィール

心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
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