Table of Contents
絶望の淵から抜け出す第一歩
絶望的な状況では、心理的な萎縮が起こり、身動きが取れなくなるのは当然です。
四面楚歌、八方塞がりと感じる時、気持ちが萎えて動けなくなることはやむを得ません。
しかし、その中でも「動く」ことこそが、どん底から這い上がっていくための鍵となります。
たとえ小さなことでも、できることを見つけて少しずつでも実行していく。
これしかありません。
行動こそが、停滞した人生を切り開き、未来へと進む道を作るのです。
心がついてこなくても、まずは行動を起こせるようになることが非常に重要です。
多少時間がかかっても、この一歩が大きな変化をもたらします。
【筆者プロフィール】
心理カウンセラーとして6000件以上（2020年4月現在）のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。コーチとしても様々な目標達成に携わる。
著書「感情は５秒で整えられる（プレジデント社）」は台湾でも出版された。
詳しいプロフィールはこちら
心に火を灯す原動力：「出会い」の力を信じる
行動したいと頭ではわかっていても、心が動かない。
そんな時に私たちに力を与えてくれるのが「出会い」です。
自分自身の心に再び火を灯してくれるような出会いは、行動を起こすためのエンジンとなることが多々あります。
この「出会い」は、必ずしも人との出会いだけを指すわけではありません。
例えば、感動的な本や、誰かの話、ふと目に入った言葉や耳にした言葉、目の前で起きた一瞬の出来事など、あらゆるものが立ち直るきっかけになり得るのです。
どん底にいる時ほど、視野が狭まりがちですが、そうした出会いに対して目を閉じず、アンテナを張っておくことが非常に大切です。
調子が良い時は自然と視野が広がり、行動もできますが、不調の時や行き詰まった時こそ、自らの意思で目を開き、前向きに動こうとし、出会いにアンテナを立てる意識的な努力が必要です。
好調な時からの「準備」が未来を救う
実は、どん底から立ち直る力を養う上で、最も重要なのは、普段からの心がけです。
調子が良い時や何もない日常において、「行動」や「出会い」を大切にする意識を持っているかどうか。
これこそが、いざという時にその力を発揮できるかの分かれ目となります。
例えば、人との出会いを大切にするならば、普段から人に意地悪をしたり、心ないことを言ったりすることはしないはずです。
誰に対しても公平に接し、一人ひとりの人間性を尊重し、話を聞く姿勢を持つこと。
こうした日々の積み重ねが、いざ困難に直面した時に、「目や耳を閉ざさずに、顔を上げて前に進もう」とする力になります。
普段から「行動」と「出会い」を大切にし、習慣として自分の引き出しに持っている人は、いざという時にその引き出しを開け、「よし、立ち直るぞ」というスイッチを自分自身で入れることができるのです。
これにより、良い出会いに恵まれやすくなり、行動も起こしやすくなります。
辛い時だけでなく、日常から意識して行動や出会いを大切にする習慣を身につけることで、いざという時に救われやすくなることは間違いありません。
困難な状況でこそ求められる冷静さと客観性
人生を生きていると、何をやってもうまくいかない、状況が非常に厳しく抜け出せない時期というのは、誰もが経験するものです。
このような時、どのように過ごせば良いのか、その結論から言えば、**「淡々と過ごしていく」**ことが非常に大切です。
では、「淡々とする」とは具体的にどういう意味でしょうか。
改めて調べてみると、それは「こだわりがない」「冷静な判断ができる」「もの静か」「あっさりしている」「落ち着いている」といった意味合いを持ちます。
つまり、感情に作用されることなく、冷静に落ち着いて物事を判断し、進めていくこと。苦しい状況の時ほど、感情的にならずに冷静でいることが求められます。
何かが起きた時、「ああ、そうなりましたか」と受け入れ、自分にできることやいつもやっていることを、それこそ淡々とこなし、進めていく。そうすることで、状況を打開したり、抜け出すきっかけを見つけたりすることができるのです。
なぜ感情的になってはいけないのか？
実は、ジタバタしたり、感情的になったりすることこそが、一番良くないとされています。
たとえば、「もうおしまいだ」「こんなんじゃ先が真っ暗だ」と決めつけたり、不安になったり、焦ったり、腹立たしくなったり、絶望したりする感情は、すべて感情的になっている状態です。
感情的になっていると、物事を客観的に捉えられなくなり、冷静な判断ができません。
その結果、解決策を見つけることが難しくなったり、たとえ見つけても一喜一憂してしまい、実行に移すことができなくなってしまうのです。
人間が本当に困った時は、すぐに解決策が見つかるわけではなく、解決までには時間がかかることが多いものです。
その中で感情的に波立つことは、前へ進む妨げになってしまいます。
理性的であること、つまり感情的にならず、論理的・客観的に状況を捉え、分析し、自分にできることを見つけてアプローチしていくことが、困難を乗り越える上で非常に重要になるのです。
末期癌の母との日々が教えてくれた「淡々と生きる」力
私自身も、人生で最も苦しかった時期を淡々と過ごした経験があります。
高校生の頃、母親が末期癌を患い、病名を告げられない中で入院生活を送っていた時、話者は母親との残り少ない時間を「淡々と」過ごしたと言います。
この「淡々と」は、決して冷たい意味ではありません。
感情的にならず、残された一日一日を大切にしようという思いから来るものでした。
母親も病名を知っていたかもしれませんが、お互いに触れず、普段よりも落ち着いて病室で過ごした経験は、まさに「淡々と生きる」ことの重要性を教えてくれたと言います。
「死んでほしくない」と願っても変えられない運命を受け入れ、だからこそ残り少ない時間を大切にしようと思えた。
この経験が、その後の人生でいかなる困難に直面しても、淡々と物事を受け入れ、乗り越えていくための学びとなったのです。
カウンセリング事例が示す「淡々」と向き合う効果
私がカウンセリングを通じて多くの人々を見てきた中でも、困難な状況から抜け出せた人々の多くが、物事に対して冷静になり、淡々と向き合い、できることを探し、淡々と生きていく選択をしていきました。
彼らは皆、感情に流されず、目の前の課題に一つ一つ取り組むことで、苦しいトンネルから抜け出すことができたのです。
困った時、苦しい時、自分ですぐにどうにもできない時こそ、目の前のことを淡々とやっていくことが非常に大切です。
それができないと、ずっと苦しみ続け、状況を受け入れられずに嘆き、怒り、絶望から抜け出せなくなってしまうでしょう。
まず、「受け入れる」こと。
そして、淡々と受け入れたら、淡々と日々を過ごしていく。
すぐに状況を変えられないのであれば、その状況の中で自分のできることを見つけてやるしかありません。
それは、私たち大人に求められる生き方であり、子供のように「嫌だ」と言って済むことではないのです。
まとめ
辛く、悲しく、絶望的な状況を受け入れて淡々と過ごしていくことで、その時その時を大切に生きることができます。
そして、その経験は、後から振り返った時に、かけがえのない思い出になっていくのです。
人生が思い通りにいかない時や、絶望的な状況にある時こそ、「淡々と生きる」という哲学を実践してみてください。
感情に流されず、冷静に、一つ一つの瞬間に向き合うことで、あなたはきっとどんな困難も乗り越え、より強く、豊かな人生を歩むことができるでしょう。
こちらの記事も参考にしてください↓
【ポッドキャスト音声配信中】
読者6500人以上のメルマガ「幸せな生き方」でもっと読める
こうした内容をもっと知りたいという方のために、さらに深い内容を「幸せな生き方」というメルマガでお届けしています。
読者6500人以上で大きな反響を呼んでいるメルマガがあなたのスマホ、タブレット、PCに無料で読むことができます。ご購読をご希望される方は、下記からご登録頂けます。メールは毎週、心理学、カウンセリング、人間関係、自己実現など、様々な切り口からお届けしています。
購読解除はメルマガの巻末（下部）より、いつでも出来ます。興味のある方はご購読ください。
２万人以上がやった無料心理テスト
悩み別 無料心理テスト＆診断 今なら無料でできます。
無料心理テストを試す
【月額２９８０円のオンライン講座】
たった30秒でできる！プロカウンセラー鈴木が作成した
幸せな生き方、心理学、傾聴・カウンセリングを学習できる「オンライン講座」が好評です。
会員限定サイトの動画セミナー、コラム記事が、スマホ・PC・タブレットから見放題でなんと月額２９８０円！
