家族の幸せはお父さん(夫)で決まる?
本当の家族の幸せとは?
家族の幸せのカギを握るのは、お父さん(夫)の態度・言動です。
家族の幸せは、お父さん(夫)で決まるといってもいいくらいです。
では、お父さんは家族にどんな影響を与えていて、お父さんがどう変われば家族は幸せになるのかについて、今から解説していきます。
【目次】
家族の幸せを左右するお父さん、夫のパーソナリティーとは?
家族の幸せと子育ては、夫婦関係で決まる?
家族の幸せを決める嫁・姑問題も夫がカギを握る
家族の幸せと愛の起点はお父さんにあった
子育てで重要なお父さんの役割とは?
家族崩壊の時代にこそ、幸せな家族を目指すべき
父親の役割とは何かが問われる時代になった
これが幸せな家族になるために一番大切なこと
【筆者プロフィール】
心理カウンセラーとして6000件以上(2020年4月現在)のカウンセリングを実施。
5年間にわたりスクールカウンセラーとして教育現場の問題解決にあたり、現在も個別に教育相談を受ける。
大手一部上場企業を始めとした社員研修の講師として10年以上登壇し、臨床カウンセラー養成塾を10年以上運営。コーチとしても様々な目標達成に携わる。
著書「感情は5秒で整えられる(プレジデント社)」は台湾でも出版された。
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家族の幸せのカギを握っているのはお父さんといっていいでしょう。
お父さんが「お給料を持ってくるだけの人」だったり、お母さんと仲が悪かったりしたら、家族の幸せはおぼつきません。
でも、実際にそういうお父さん、そういうご夫婦は実に多いのも事実です。
昔のお父さんは、家ではお殿様でした。
それこそ、お母さん(奥さん)が帰宅したお父さんの着替えなど、全てやってあげる。
靴下まで自分で脱がずに、奥さんが脱がせて上げる。
お母さんはお父さんのいう事を「はい、わかりました」と言って、それで家族が回っている。
そういう時代がありました。
ただ、そこにお父さんなりの、家族を守るという「覚悟」みたいなものがある家は、家族がそれほどおかしなことにはならなかったようです。
また、一見威張っていても、家族一人一人の細かい部分がよく見えていて、いざという時には、家族のために何でもするというお父さんであれば、その一点で家族がお父さんをリスペクトできていた時代でもありました。
まあ、平均的にはお母さん(奥さん)が、何歩も引いているから、成り立っていた部分も大きかったとはいえますね。
ところが、今は時代が変わりました。
お父さんというだけでは、家族がリスペクトしない時代になりました。
家族がお父さんらしいと実感できる存在になることが求められる時代になったのです。
だから、昔のお父さんのような覚悟、家族がよりクローズアップされているだけではりません。
それに加えて一人一人を大切にする、尊重できるお父さんでありながら、いざという時には家族を守る。
そういう大きな愛情がお父さんには求められるようになりました。
そして、こうした在り方は子育て、子どもにも大きな影響を与えます。
子育てと言うのは夫婦関係で決まるといっても過言ではありません。
夫婦仲が良く、妻思いで子煩悩なお父さんなら、その家族はまず幸せであり、子供も真っ直ぐ育っているとみてよいでしょう。
子どもがまっすぐに育つ条件として、人の顔色を気にさせず、伸び伸びと生活できることがあげられます。
ですが、お父さんが威圧的だったり、気難しかったりすると、子どもはお父さんを怒らせないようにということばかり気にしながら生きていかなければならなくなります。
お父さんの顔色を常に気にするような生活を強いられると、それが子どもの人格形成に悪影響を及ぼします。
子どもは大人になっても、人の顔色をうかがい、人の目を気にしながら生きていくようになってしまいます。
そうなると、人としっかりとしたコミュニケーションも取れませんから、仕事や生活全般で苦労することになります。
逆にお父さんが安定した人格の持ち主で、大らかで、いざという時は本当の意味で自分を理解してくれて、応援してくれるという存在だと、子どもは幸せです。
お父さんが自分の人格を尊重した上で、ここぞという時に相談にのってくれたり、じょげんしてくれる。
あるいは、直接そんな対話の機会がなくても、お父さんの背中を喜びと尊敬、そして親近感をもって追いかけて見れる。
そういう子どもは、職業の選択やいざという時の粘り強さ、決断力が良い子が多いです。
夫婦関係が本物かどうか試される場合がもう一つあります。
それは嫁・姑問題です。
嫁・姑問題、そして嫁・姑問題。
トムとジェリーという物語の中で「台所戦争」というのがあるそうですが、特に嫁・姑問題は「台所戦争」といってもいいかもしれません。
特にこれが「同居」となると、よりそのハードルは高くなります。
嫁・姑の関係がとても上手くいっているご家庭に共通するのは、互いの関係の距離感が絶妙だということです。
一定の距離はしっかりと保ち、親しげでありながら、互いの「領分」には足を踏み入れず、尊重しあっています。
「親しき仲にも礼儀あり」とは、この嫁・姑の関係にこそ、生きてくる言葉ではないかと思います。
嫁・姑の関係悪化の一因は、距離感が近すぎること。
互いの領分に土足で足を踏み入れることがきっかけになることもありますが、ここでは割愛します。
お父さん(夫)ということに話を戻せば、ここでもカギを握る存在になります。
先ず、夫は舅や姑からすると「息子」なわけです。
ですから、息子として完全に精神的な自立を果たしているかが重要です。
そして、多少子離れできない親に対しても、きちんと適正な距離を置いて付き合えるかが大切です。
例えば、嫁を取るか、親を取るかの究極の選択では、やはり「嫁を取る」が基本です。
結婚式というのは「お父さんお母さん、永い間お世話になりました。これからは、親子関係よりも夫婦関係を優先していきますので、理解あるまなざしで見守ってください」と宣言する場でもあります。
だから、結婚しなのであれば、基本的には親より自分のパートナーを優先するのが当たり前なのです。
当たり前というか、健全な形といえますね。
その上で、状況や場面に応じて、その優先順位を適宜入れ替えたりすることはあっても、基本的にはパートナーを優先し、守ります。
自分のパートナーや家族を侵害するような行為・態度に対しては、例えそれが自分の親であっても、しっかりと意を唱える姿勢が必要になります。
ここで煮え切らない態度を見せたり、自分の親のことなのに奥さんに丸投げするような態度を見せるようでは、無責任な夫、無責任な父親と言われても仕方ありません。
例えば嫁と姑との間でトラブルが起きた時です。
この時に迷うことなく妻の味方をするご主人であるならば、夫としては合格です。
これは自分の両親をないがしろにするという意味ではありません。
自分の妻も親も大事。しかし、もしどちらの方が大事かと聞かれたら妻で、親はその次に大事だと答えられるということ、そしてそのように考え、行動できるということです。
嫁・姑問題の発生の大きな要因に、夫の優柔不断さ、親離れできない態度などが考えられます。
嫁と姑のそれぞれのパーソナリティーも考えられますが、夫がどちらにもいい顔をしてあいまいな処理の仕方をしたり、親の言いなりだったり親に意見できない、場合によっては親と手を組んで妻を責めたりすれば、嫁・姑問題はエスカレートしてしまいます。
親孝行という世間の美徳にあまりに振り回されると、こうした物事の本質を見失ってしまいます。大人として生きていくには、このように大切なことに優先順位をつけていくことも大切です。
家族の幸せはどこから始まるのか?
その起点になる存在が、実はお父さん(夫)になるんですね。
例えば、お子さんのいるご家族で考えてみます。
子育てそのものは母親が主体となって行うことが多いものですが、父親の役割は大きいのです。
お父さんがお母さんを真に愛すると、お母さんの心は満たされます。
お父さんに安定感があり、お母さんとの関係にも安定感があれば、お母さんの心も安定していきます。
そして、その満たされた、安定感のある心でお母さんは子供に深い愛情を注げるのです。
お母さんの安定感を実感すると、子どもは家族でいる時間を「安心」して過ごせます。
児童心理学者の平井信義氏は「こころの基地はお母さん」というタイトルの著書を世に残しています。
お母さんが子どものこころの基地になるのは、お母さんの心が安定していて満たされている方が、より強固な基地になり得ます。
お父さんが安定した人で、お父さんとの関係も安定していることは、この強固な基地を築くのに重要です。
逆にお父さんがお母さんを愛せない人だと、お母さんは満たされないイライラした気持ちになります。
安定感が得られず、常に不安定な状態でお子さんと接しなければならなくなります。
そうなると、子どもも安心して過ごせなくなり、生育にも影響が出てきます。
心理的な成長環境としては、問題があります。
そのイライラした気持ちが子供に多大な悪影響を与えてしまうからです。
ですからお父さんの役割、お父さんが子育てに与える影響を考えると、お父さんがしっかりしていれば、家族の幸せは保証されているといえます。
多少の問題はあっても、機能不全にまで陥ることはありません。
お父さんがお母さんを愛していて、心の深いところでつながっていると、不思議なことが起こります。
お父さんからお母さんへ愛が流れると、お母さんから子供たちへ愛が流れます。
そして子供たちは大きな喜びを覚え、その様子にお母さん(妻)は喜びます。
そしてその喜びとお父さんからの愛に心は満たされ、その満たされた気持ちで、今度はお母さんがお父さんを愛します。
すると、お父さんの心の中に妻からの愛と一緒に、母性的な要素が流れ込んできます。
妻から母性的な要素をもらったお父さんは、今度は父親として子供と接する時に、子供たちに対し、母性的な愛情を出すことができるのです。
つまり、父親から父性的な愛情と母性的な愛情の両方を与えることができるようになるのです。
抱っこやおんぶ、肩車、一緒にゆっくりとお風呂に入って遊ぶ。
ご飯を楽しく食べさせてもらう、オムツを替える、ミルクを作って飲ませてあげる。
そうした母親が主役の育児を、お父さんも楽しめるようになるのです。
このような父親が出す母性愛は、特に娘にはとても必要なものです。
女性が男性に対してもつイメージ、男性に対して求めるものは、その父親が左右するからです。
そして援助交際、不倫、性や恋愛依存などは、この父親が娘に残す母性的な愛の欠如が引き金になる場合も考えられているからです。
本物の愛で結ばれた夫婦というものは、一緒に居る年月が永ければ永いほど、幸せになっていくものです。
二人でただ一緒にいるだけで、お互いが満たされ、励まされる関係になっているのです。
そういう夫婦は、お互いの愛を通して他人を、そして社会を愛せる人なのです。
お互いに何かを強く求めたり要求する必要もなく、逆に相手に何かを与えることで大きな満足を感じます。
ですから、老後に何をして過ごすかという心配も要りません。
経済的な心配や健康面の不安はあっても、老後をどうやって楽しんでいけるのかということに対する不安はありません。
何故ならば、夫婦二人で過ごすことそのものが、老後の最高の楽しみであるからです。
家族崩壊の時代にこそ、幸せな家族を目指すべき
今、家族が崩壊している。
私はいろいろなニュースを観て、そう思います。
カウンセリングで聞くお話しでも、同様に思います。
家族の崩壊。
その問題の一番悲しいところは、弱い立場の人間が犠牲になりやすいということ。
具体的にいえば、子ども。
子どもは基本的には、その家庭の中でしか生きられない。
そんな中、家族の問題のしわ寄せは、子どもの両肩にズシリと重くのしかかります。
家族が上手くいっている人たちは、家族の問題で苦しんでいる人たちに対して、あまり関心が向かない傾向があります。
それは、冷たいということではありません。
自分たちにとって、家族が上手くいくということが、それほど特別なことという認識がないからなんです。
家族の問題に限らず、物事、だいたいそんなものです。
自分が苦しんでいないことについては、それを自分で大きく問題視なんかしないもの。
やっぱりみんな、自分が上手くいかないことや、自分の苦しみ、困ったことに、関心が強く向きますよね。
家族の話にもどします。
家族の起点は、やはりお父さんです。
すごく簡単にいうと、お父さんがお母さんに優しい。
すると、お母さんも心にゆとりが生まれる。
そのゆとりで子育てをすれば、上手くいく確率もあがる。
時折訪れる困難にも、対処する余力がある。
嫁・姑問題も同じ。
お父さん(息子)がしっかりしていれば、お母さん(嫁)が幸せでいられます。
結婚というのは、親より嫁を優先しますということ。
式をあげるのも、それを関係者に宣言するためでもあります。
家族の幸せの起点は、お父さん。
ということは、お父さんにも、心の余裕が必要です。
拙著「感情は5秒で整えられる」の「はじめに」で書いた事例の男性。
彼も奥様に自分の弱さを見せ、痛みをわかちあった。
そのことで、夫婦関係がガラッと変わり、お子さんたちの様子も目に見えて安定しました。
お父さんが変わることで、その変化が家族全体にも起きたのです。
ところが・・・・・
お父さんは大抵、仕事でとても忙しい。
子どもが難しくなる思春期くらいになると、お父さんは働き盛りの年齢で、なお忙しい。
こういう時期に、子どもや家庭の問題って起きやすいんです。
今の時代、お母さんもすごく忙しい。
子どもも塾や勉強、部活や習い事で忙しい。
家族みんなが時間に追われていく中で、だんだんと心の余裕が失われていく。
そして、家族にとって大切な何かも、少しずつ失われていく。
こうした大人になった人が、自分の家族を持ちます。
すると、今度はそもそも、お父さんの心の余裕がもっと無い。
ゆっくり過ごす子ども時代ではなかったために、お父さんになった時点でキャパオーバーのお父さんもいる。
もちろん、忙しい家庭には、みなこの問題が起こるわけではありません。
忙しいかどうかというより、心に余裕があるかどうかということ。
これがすごく大事になってくるとお伝えしたいんです。
だから、一人一人が自分の心に、いかに余裕がもてるかが大事。
そのために何をどう工夫すればいいのか?
ここがカギになってきます。
一つお伝えすると、ゆっくりできる時間をもつこと。
これを仕事のスケジュールと同じように作ります。
時間というのは、勝手に出来るものではありません。
時間は自分で創りだすもの。
そのくらいのつもりで創ってみましょう。
1時間でも、30分でも、静かなところで過ごす。
好きな音楽を聴きながら、好きなコーヒーを飲むとか。
カフェでもいいし、自宅でも、公園でもけっこうです。
先ずは、そういう時間とスペースを自分で創ります。
たかだか30分と思っている人ほど、実際やってみると、その大切さが実感できます。
小さな自分のスペースが、好循環へのスタートになる。
それが家族を崩壊から救い、幸せな居場所へと変える第一歩になります。
ただ、これは一つの工夫の話にすぎません。
はっきりいいますが、根本的には、大人がどんどん未熟になっているということが、家族の崩壊につながっています。
大人が人間的に成熟しきれていない。
自分勝手だったり、自己コントロールができなかったり。
自律的に生きるということが、ままならない大人が増えました。
人と協調出来なかったり、周囲への気配りが出来なかったり、人間関係を丁寧にこなしていくということができない人も増えました。
こうしたことは残念ながら、一事が万事といえます。
未熟な人間が職場に増えれば、職場の人間関係もギスギスして問題が増えます。
未熟な人間が家庭を持てば、その家庭は子どもが安心して成長できる環境にはなり得ません。
結果として家族の崩壊があちこちで起き始めています。
だからこそ、幸せな家族を形や表面的に繕うのではなく、芯から築いていって頂きたいのです。
人間誰もが未熟なところがあります。
でも、それは人として成長していくためのスペースです。
未熟だからこそ、失敗するからこそ、そこから学び、成長していけます。
人間的に成長すれば、その人は良い人間関係を築けます。
そうして成熟した人が結婚し、家庭を持てば、その家族は幸せな家族、幸せな家庭に恵まれます。
そう考えると幸せというのは、人間的な成長がもたらすといってもいいかもしれません。
家族の幸せはお父さんで決まる。
それは、別な言い方をすれば、家族の幸せはお父さんの人間的な成長で決まるということ。
家族を幸せにするには、先ず、お父さんが人間的な成長に、家族の中で率先して取り組むことが一番確かなのだということなのです。
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