実力あるカウンセラーになるには




良いカウンセラー、実力のあるカウンセラーになるには、正しい訓練をずっと続けるしかありません。

確かな指導を継続的に受け続けることで、自分のやっていることを正確に振り返る。

その繰り返ししかありません。

「なんちゃってカウンセラーが多いですよね?」とよく言われますが、そんなカウンセラーにならないために、実力を兼ね備えたカウンセラーになるために、必要なことを以下に解説します。


<目次>
カウンセラーとして伸びる人、伸びない人 
良いカウンセラーになるには? 
カウンセラーと人間性訓練  


カウンセラーとして伸びる人、伸びない人 

「カウンセラーとして伸びる人、伸びない人の違いとは?」

ブログなどの文章には、その人の人間性が現れます。

ある意味、隠しようもなく現れるといえます。

例えば東日本大震災後の各カウンセラーのブログを見ていると、明らかに心のブレが、その文章に反映しているものが見られました。

こういう時にそのカウンセラーの人間性や、セラピストとして姿勢がわかります。

私は先日、あるカウンセラーの方に、「あなたのブログは・・・」と、文面に現れるわずかなブレを指摘しました。

私は普段、このようなことは言いません。

こんなことを正面から指摘することには、様々なリスクがあるからです。


しかし今回は、言っても大丈夫な人だったので、敢えて「スーパーバイザー」の立場から言いました。

そのカウンセラーもさすがで、真正面から私の指摘を受け入れました。

「良い事を言ってくれる人はいますが、こういう指摘(耳の痛いこと)をしてくれる人はいないので、ありがたいです」

学ぶ土台・姿勢ができている人間から出てくる言葉は私には殊の外、新鮮な響きを感じさせてくれます。

そしてそこにはもちろん、基本的な信頼関係があります。

この場面に際し、私はあることを思い出しました。

数年前になりますが、我が師匠のお酒の席に同席したときのこと。師匠は、私の眼を真っ直ぐに見ながら、師弟関係について語り始めました。

師匠が話してくれたことは、こんな話でした。

「ケース指導などしていて、こちらからある指摘をする。すると、こんなことを言うカウンセラーがいる。
『先生の言うことは納得できません。納得できたら受け入れます』
これではダメなんだ。そもそも、納得するだけの力がないのだから。
師匠のいう事に、生徒はまず「全面降伏」でなければならない。
そうでなければ、そこに成長は無い。」


(^^;(^^;(^^;


全面降伏という表現は、まあ、穏やかじゃないですね。

でも、私は師が言わんとしていることを即座に理解しました。

師匠がそのカウンセラーの問題点を指摘する。

ところが、カウンセラーは納得できないという。

師は、そのカウンセラーにはまだ、こちらのいう事を納得するような力がない。

だからまずは受け入れるという素直さがなければならない。

師匠が言うのだから、きっと確かな根拠があるはず。

それは、今の自分にはわからないもの、見えていないものなんだ。

だったら、先ずはそのまま受け入れ、実践し、検証してみよう。

納得できるかできないかなどということは、そういう検証や試行錯誤の果てにあるものです。

得心がいくまでに、場合によっては数年かかることもあるんです。

つまり、人間的な成長や、臨床家として実力をつけるには、人間的な素直さが必要だということです。

先ずは教えをそのまま受け入れる。この姿勢は基本的な姿勢だといえるでしょう。

さらにはそれは、カウンセリングの面接でも同じ。

クライエントの訴えを「納得がいかない」という感じで聴いていたら、少なくともそのクライエントへの援助はできません。

クライエントの訴えは、まずはそのまま受け止める。そこから全てが始まるわけですね。

一事が万事ということです。

そういう意味でも、素直さというのはとても大切なことです。

自分の欠点や問題点への指摘に素直に耳を傾ける姿勢は、カウンセラーとして、とても重要だということになります。

私は師の教えを頼りにするしかなかったので、基本的には師の教えをそのまま受け入れ続けました。

時には反発を感じたこともありました。師匠は時々、皮肉っぽく言って、こちらを試すことがあったからです(笑)

「何も、そんな言い方をしなくても・・・」

ついつい、言葉に引っかかってしまったこともありました。

でも、時間が経ってみると、師匠の言葉はいつも的確であることがわかりました。

私は師の言葉をいつも録音していて、その録音を聴き返し、逐語に起こし、その逐語集を持ち歩き、事あるごとに読み返していました。

今はその努力が大きな財産となっていることは言うまでもありません。 


良いカウンセラーになるには? 

「カウンセラーとしてやっていける人とは?」

カウンセラーとして確かなカウンセリングをしたい。面接で基本姿勢を保ち、クライエントをしっかり援助したい。

カウンセラーであれば、カウンセラーを目指すのであれば、誰もがそう願うところだと思います。

では、カウンセラーとして、こうした仕事を責任をもってしっかりできるために必要なこととは、いったいどんなことがあるのでしょうか?

いろいろありますが、今回は極めて重要なことと、誤解されがちなことにあえてスポットを当ててみますね。

1)自分自身の問題を解決できている人

自分自身の中にある心理的な問題をしっかりと克服している人。

克服していないと、同じような問題をカウンセリングするときに、相手の話を正確に聞けなくなってしまいます。

つまり傾聴や共感的理解を邪魔してしまうのです。こういう動き方は面接の録音を聴いたり逐語をチェックすればわかります。

こうした問題性は面接の中で、割合、露骨に現れてくるからです。

私は自分にそうした問題がないかをチェックするために、カウンセラーになるのを2年間待ちました。

また、2人のスーパーバイザーのカウンセリングも受け、そうした問題がないということを確認しました。


2)自分の経験と相手の経験をしっかりと分けられる人

自分が辛い思いをしたから、同じ辛い経験をした人の気持ちがわかる。もしそう思っているとしたら、この発想は大変危険です。

どんなに似たような問題であっても、その人の経験の世界はその人の世界。

誰であっても最初は、その世界の外側からしかアプローチできません。外側から経験の世界に一歩一歩近づいていく。

そのために必要なのが、共感的理解への専念なのです。


3)自分自身の動き方・姿勢を常にチェックしようとする人

クライエントの問題ばかりに焦点を当てるのではなく、カウンセラーとして自分の動き方や対応は適切だったのか?

そこにしっかりと焦点を当て、常に改善する姿勢を忘れない人は、カウンセリングの力を着実につけていくことができます。


4)素直な人(防衛のない人)

自分自身に対する問題点に素直に向き合える人。

指導者やクライエントの指摘が的確ならば、その指摘を素直に受け入れられる人。

逆に、ある話になると聞けないとか、受け入れようとしなかったり受け入れられないというようでは、カウンセラーは務まりません。

自分の気持ちを正直に見つめられる人こそ、カウンセラーとして貢献できる人だといえます。

以上4つの項目は、技術的なことではありません。

カウンセラーとしての土台・根幹の部分です。

そして、これら4つの項目のどれを取っても、自分一人でしっかりとチェックすることは難しいです。

やはり信頼できる指導者にチェックしてもらいましょう。

実は、私の下にも、そうしたお問い合わせが来ていました。

「カウンセラーになろうと思うが自信がないんです」
「今一歩をどうしても踏み出せない自分がいます」

これはある意味、カウンセラーという仕事に対し、真剣に向き合っている姿勢の表れともいえますね。

カウンセリングの勉強は、とても奥が深いんです。

ですから、やればやるほど、その深さに戸惑う人もいます。

「自分にできるんだろうか?」

でも、学習を続け、上記の4つの項目をチェックしていけば、その先にあるカウンセリングの素晴らしさ、人間の可能性の素晴らしさというものにふれることができます。

カウンセラーという仕事への鈴木のモチベーションの一つは、クライエントの深層の魂にふれる瞬間にあります。

クライエントの方の人間性の変化が起きる時というのは、その内面に変化が起きるときでもあります。

そしてその変化は、その人の価値観、人間観、人生観が変化するときです。

諸々の価値観が建設的に変化していった時、その人は変わります。

一人の人間のそうした価値観が変容する、そういう瞬間に同席していられること。

その貴重な経験に私は、価値と喜びを感じているようです。

カウンセラーとして、そうした貴重な瞬間を十分に深く経験することは、次なる面接に生きた経験となります。

上記の4つの姿勢・土台のチェックと確立を継続的に行えば、カウンセリングの力は着実に向上していきます。


カウンセラーと人間性訓練 

カウンセラーとして、援助的な人間性を獲得するには、いったいどんな訓練を積めばいいのか?

ロジャーズの3条件をかね備え、クライエントに即座に信頼され、心を揺り動かし、胸を打つような対応ができる。

そんな力をつけるためには、どんなことを心がければよいのか?心理学ではなく、人間性によって援助できるセラピストになるには?

私の例で申し上げましょう。

私はある意味、24時間カウンセリングのことを考えています。

寝ても覚めても、いかにしたら良いカウンセリングができるか?どうしたら援助的なカウンセラーとなりうるか?

そのことをずっとずっと考えています。

私が小学校のスクールカウンセラーをしていた時代のエピソード。他のスクールカウンセラーのケース検討をしていた時のことです。

そのカウンセラーは、とても困っていました。学校現場で、ある問題が起きたのです。

しかし、保護者の意向と子ども自身の意向、さらには学校側の意向。それぞれが微妙に違っていたのです。

そのカウンセラーは、それぞれの関係者の狭間に立ち、途方にくれ、とても苦悩していました。

その時です。

師匠は、そのカウンセラーと、ケース会議に同席したカウンセラー全員に向かって、一言、こうつぶやいたのです。

「スクールカウンセラーは、学校で会う全ての人を、クライエントと思うことだ」

そのカウンセラーは、その言葉の意味をどう解釈したか?それは私にもわかりません。

しかし、私はその言葉を聞いたとき、全ての霧が晴れたような気持ちになりました。

そこで、その時以来、私は学校にいる間、出会う人全てをクライエントだと思うようにしました。

もっと具体的にいうと、学校内で会う全ての人をクライエントだと思って接することにしました。

そのためには、気を抜くことは許されません。廊下でのすれ違いざまの一言のやり取りであっても、私は常にこのスタンスを貫きました。

学校内では、いつどこに居ようと、何をしていようと、誰とどんな話をしようと、この姿勢を一貫して守りました。

校内で交わす一言一言について、十分に吟味し、瞬間的に適切な反応が取れるように、神経を研ぎ澄ましながら、朝から夕方まで学校で過ごしました。

それは、「仮面をかぶる」ということではありません。ある意味、学校にいる誰よりも私は、自分自身であろうとしたのです。

つまり、朝から夕方までずっと、面接をしているように、気を抜くことなく人と接していました。

もちろん、学校から外に出ると、ドッと疲れが襲ってきました。

でも、決して消耗とか衰弱という疲労感ではなく、自分自身を鍛えているんだという疲労感でした。

これをスクールカウンセラー時代の中でも、特に後半の3年間貫き続けました。

この経験は、今、実に大きな財産になっています。

カウンセラーとしてぶつかるあらゆる場面において、この経験がとても生きています。

自分自身の、カウンセラーとしての姿勢・土台づくりには、非常に大きな経験となった3年間でした。

子どもが「すずきっちー!!」と体当たりしてきた時、どういうリアクションをすればいいのか?

「いやいや、もう疲れましたよ・・・」と漏らした先生に、どういう言葉を返すのが適切なのか?

雰囲気の悪い職員室で、どういうあり方でいるべきなのか?

「鈴木先生、うちの子がまた・・・」と保護者が話しかけてきた時にどう応じればいいのか?

こんな一つ一つを徹底して考え抜き、ブレることなく自分(スクールカウンセラー)を貫きました。

何が言いたいかというと、結局は、日々の鍛錬がものをいう。これに尽きるということになりますね。

つまりは日常生活でも、いろいろな場面で、自分自身を律し、洞察し、言葉を慎重に選ぶ。

人の話を正確に聞き、深く理解し、心豊かな言葉を返す。そういう積み重ねと、現場での積み重ね。

カウンセラーとしての姿勢を築くには、この地道で粘り強い積み重ね以外にはないということです。

王道はないんですね。

一事が万事という言葉があります。

カウンセラーということでいえば、普段、日常で何気なくやっていること(反応)は、面接では間違いなく顔を覗かせます。

逆に、面接でやってしまっていることも、普段の会話の中では露呈しているものです。

臨床は「いざ」の連続なわけですから、普段から自分を鍛えておくことは必須なのです。

でも、ここをしっかりと意識して積み上げていけば、意識できずにやってきているカウンセラーとは、それこそ雲泥の差がつきます。

もちろん、他のカウンセラーと競争という話ではないですが、何よりもクライエントへの援助のクオリティーを上げられます。

その積み重ねことが、カウンセラーとしての未来を決めていくのです。

正しい研鑽を積み重ねて頂けたらと思います。


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