問題の少年とスクールカウンセリング
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遠藤勉という臨床家がおられました。

カウンセリングが日本に導入されようとした創世記に、ローガン・J・ファックス(当時茨城キリスト教短期大学総長)、友田不二男と共にエンカウンターやカウンセリングの学習会を積極的に主催したうちのお一人だったそうです。

遠藤氏は当時(昭和23年以後)、茨城中央児童相談所において、戦後の混乱期に親をなくしたり親から離れることとなった少年や、万引き、窃盗などの非行を繰り返し、補導されたり施設に預けられた子供たちのカウンセリングを行いました。

その時、ロジャーズの理論にふれ、これを積極的に導入、実践し、多くの成果を残された方だといわれています。

私はこの遠藤氏を直接知る私の師匠から「超一流の臨床家であった」と聞き、その著書「カウンセリングと問題の少年」「カウンセリングと人間観」をネットで探し、古書店から取り寄せました。

また遠藤氏は里親として引き取った十数名の少年たちに対しても、ロジャーズの考え方を貫き、少年たちの更生を可能にしたそうです。

「少年は自己自身の力によって適応へと成長するもの」

「非行少年を改善さすのは実に少年、彼自身」

「彼の行動について干渉支配することを戒め、可能なる限り信頼し、解放すること」

「問題の青少年に対する援助と健康な青少年に対する援助と基本的には相違しない」

「個人の問題点に着眼するのではなく、人に着眼することである」

以上「カウンセリングと問題の少年」「カウンセリングと人間観」からの抜粋です。

このような援助の態度と姿勢を終始一貫つらぬくということはどれほど大変なことでしょう。

どんなにか困難が伴い、多くの苦しみを経験することでしょう。どれほど強い心と自制心を必要とすることでしょう。

しかしながら、最終的にはこの態度と姿勢を自らの中心に定着させる、もしくはそうなるようにひたすら努力する。

これしか問題の子どもたちを救う方法はないといってもいいということなのでしょう。

ということは、スクールカウンセラーとして何よりも専念できなければならないことは、まずこの姿勢と人間観の獲得、そして実践だということになります。

自らを省みればなんと心許ない、なんと未熟で不甲斐ない自分であることかと思います。

しかし、ここはこの一本道を歩くしかなさそうです。

書籍を読んだからといって、それでわかったという話では当然ありません。

自ら実践を試み、試行錯誤し、悪戦苦闘の経験の果てに自分のものにするしかなさそうです。

何度失敗しようがあきらめたくありません。どんな葛藤に襲われようがこの姿勢は貫きたいものです。





2009年5月25日


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