傾聴技法の感覚とは




こんにちは、鈴木です。

「ええっと・・何を言おうかな・・・・」

ほとんどの人がすぐにこんな状態に陥ります。

私も駆け出しの頃はそうでした。

相手(クライエント)の話を聞きながら、こうなっていたのです。

カウンセリングの経験があまりない頃。

多くの人がカウンセリングの中で、クライエントの話を聞けません。

そして頭の中では、次に何を言おうか考えている。

そういう状態でいるため、ますます話が聞けなくなります。

話が聞けるようになるために必要なこと。

それは、クライエントの話を一言半句漏らさず聞き取ることです。

これを実践するには、相応の集中力を要します。

短い話ならいいですが、5分、10分となると大変です。

時には15分以上の話に及ぶ時も珍しくありません。

その話を全て聞き終わるまで、終始、一言半句聞き取るということです。

そうして話を最後まで聞き終わった瞬間に、カウンセラーは応答を発します。

そこまで聞いた話に対しての理解を元に、言葉を投げ返すわけです。

ところが、この投げ返す言葉がなかなか出てこない。

返すべき言葉が浮かばない。

これが経験の浅いカウンセラーの悩みどころです。

浮かばないといって、だまっているわけにはいきません。

とにかく何か言葉を投げ返さないとならない。

なぜなら、黙っていたら、クライエントは不安になる。

自分の話したことに反応がなければ、当然不安になります。

そこでカウンセラーは無理やり言葉を並べる。

どうしても浮かばなければ、咄嗟に質問を返してしまう。

それも思いつきレベルの質問ですから、クライエントは「?」となる。

「え?これだけ話して、返ってくるのがその質問?」と思われてしまいます。

つまり、1時間の面接の最初のやり取りで、
カウンセリングの流れがこうして決まってしまいます。

もちろん不適切な流れが決定です。

問題の本質に二人で取り組んでいける流れにはなりません。

私も聞く力などが未熟な頃、このジレンマにぶつかりました。

師匠の吉田は、本当にすごい応答を発していました。

なぜ、あれほど的確な反応を瞬時に取れるのかがわかりませんでした。

ある時、吉田は自分の応答について、こんな説明をしてくれました。

それは、自分の面接の録音を流しながら、
自分の応答を解説するという授業の中のことでした。

「この辺は、何も考えていないんだ。頭は働いてない」

面接のある場面から、吉田は自分の応答をそう解説し始めました。

「言葉が勝手に出てくる。何を言おうか・・なんて、全く考えてない」

その解説を聞いていた私の頭の中は、こういう状態でした。

「??????????・・・・」

当時は訳がわかりませんでした。

キツネにつままれたか、煙に巻かれたような気分でしたね。

しかし、今はわかります。

そう、頭で考えていてはダメなんです。

当時は、吉田が「何も考えていない」といった意味が、私にはわかりませんでした。

しかし、今は「何を言おうかと考えては聞くことができない」
と言いたかったのだとわかります。

何を言おう、どんな言葉を返そうと頭で考えている時点で、
相手の話を一言半句に至るまで正確に聞くことはできない。

人間は2つ以上のことに同時にしっかり集中することはできません。

しかし、一つのことにしっかり、そして深く集中できれば、
その周辺や全体まで注意が向けられる。

そのことを身をもって知ることが出来ました。

クライエントの話をひたすら聞き続ける。

それをするだけで、自ずと言葉は浮かんできます。

それは、集中して聞くことで理解が深まり、
その理解が自分の言葉として浮かんでくるからです。

これはいくら理論学習をしてもわかりません。

心理の本を何冊読んだところで取得できません。

理屈ではなく、技能として身につけなければわからないからです。

身につけるには正しい訓練を繰り返すこと。

そして自分の面接をできる限り正確に振り返って次に生かすこと。

こういった経験を積み重ねるしかありません。

しかし、この訓練をきちんと積んでいる人が、
今の臨床の世界では果たしてどの位いるのかはわかりません。

やれば力がつくのに、やる人はなかなかいません。

だからこそ、やったら違ってきますよね。

吉田はこうも言っていました。

「とにかく、聞くことさえできれば、何とかなる」

この「何とかなる」の意味も、今はわかるようになりました。

わかるようになったというのは「感覚的に」理解できたという意味です。

いずれにしても、人間は目の前の物事が完全に呑み込めたとき、
それを言語化する能力をもっています。

例えば「なるほど、わかった!」という反応がそれです。

共感的理解とは、この反応が深いレベルで起きた状態をいいます。

「つまり、こういうことでしょ!」「そうだったんだ!」

これを自分の言葉で表すことですね。

これは本当に理解ができた時以外には起きない反応です。

中途半端な理解ではこういう反応にならないのです。

早合点も、これに似た反応にはなりますが、
しっかりとした理解とは、その確かさが違います。

早合点は衝動的な反応ですが、共感的理解は自然で確かな反応です。

迷いもブレもない、スッと出てくる、それでいて確かな感覚です。

これは訓練で必ず獲得できる反応です。

これが心理面接、カウンセリングで最も必要な技法、感覚です。

この反応を身につけ、様々なケースに対応する力をつけてください。

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人の心を動かす言葉とは?




こんにちは、鈴木です。

「カウンセラーほど、説得力のない存在はない」

カウンセラーは専門家です。

心理の専門家でもあり、人間関係の専門家でもあり、
こころの問題解決の専門家でもあります。

しかし、私はカウンセラーほど
説得力のない存在はないと思っています。

子どもが学校に行かなくなった。

どうすればいいのかと、相談される。

しかし、カウンセラーは、その子の親ではない。

その子の人生を、一生支えることはできない。

そういう意味では、非常に説得力に欠ける存在です。

職場の人間関係で苦しんでいる。

そういう人の相談に乗ることはできても、
その人の代わりに職場で働くことなどできない。

そういう意味でも、カウンセラーの存在自体には
説得力というものがありません。

これほど説得力がない立場なのに、
カウンセラーは何か言わなければならない。

人生がかかった相談事に対して、
きちんと対応していかなければならない。

カウンセラーという仕事には
こうした「矛盾」が大きくのしかかってくる仕事です。

しかし、これほど説得力のない存在にも関わらず、
カウンセラーには誰よりも説得力が求められます。

問題解決の伴走者として、カウンセラーのたった一言に、
深い説得力が求められます。

なぜなら、クライエントはカウンセラーのたった一言をも
固唾(かたず)をのんで待っているからです。

こんなにも説得力に欠ける存在のカウンセラーが
誰よりも説得力を求められる。

この大きな大きな矛盾に、多くのカウンセラーが、
何度も「葛藤」を経験します。

あるカウンセラーは辞めてしまう。

あるカウンセラーは、メンタルが参ってしまう。

あるカウンセラーは「てきとう」にやり始める。

あるカウンセラーは、
クライエントを「支配」し始める。

カウンセラーが社会的信用や信頼を失うのは、
こうした誤った選択をするからです。

しかも、本人は無意識であったり、
無自覚でやっているので、厄介です。

では、説得力がない立場なのに深い説得力を得るには、
いったいカウンセラーはどうすれば良いのでしょうか?

果たしてどんな選択を取るべきなのでしょうか?

答えは、自分なりの哲学、言葉をもつことです。

例えば、河合隼雄氏はこんな言葉を残しています。

「心理の専門家とは、人の心はわからないということを
骨身に沁みてわかっている人間のことを言う」

こうしたことが言えるのは、
カウンセラーなりの哲学を持つからです。

この哲学を別な言葉で言えば、
「自分の軸」といってもいいでしょう。

こうした哲学、自分の軸というのは、
「経験から学ぶ」という姿勢がなければ得られません。

何かのセミナーや教科書で学べるわけではないのです。

自分が様々な経験をしていく中で、
実感として得られたことが、自分の哲学になっていきます。

こうした実感が哲学になり、
自分の哲学を言葉にしていく。

ここに何にも増した「説得力」が生まれます。

私はカウンセラーのどの一言を取っても、
そこにその人間の哲学が必要だと思っています。

経験に裏打ちされた哲学が言葉になるからこそ、
苦しんだり、心閉ざしたりしている人間にも、
その言葉は響くのです。

これからのカウンセリングには、
この哲学、自分軸が必要だと考えます。

もっというと、傾聴や共感にも、
背景にカウンセラーの哲学が必要です。

哲学を背景にしているからこそ、
傾聴や共感、そしてカウンセラーの応答に
「深み」と「響き」が出てくるわけです。

悩み、苦しみ、絶望している人間には、
人の言葉を聞き、受け容れる余裕などありません。

そうした人たちの心に響く言葉。

それは、積み上げられた経験値と、
深い人間洞察に裏打ちされた
哲学を背景とした言葉です。

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傾聴できる人、できない人、その違いは?




こんにちは、鈴木です。

養成塾に来られる皆さんは、一様にこうおっしゃいます。

「傾聴がなかなか難しい、思うようにできません」

今まで傾聴の学習や訓練をしてきたが、
実践するのが難しいし、効果的な学び方もわからないというのです。

そこで私は次のような質問をします。

「では、傾聴とは何ですか?」

こう質問すると、答えが全員違うのです。

傾聴は難しいということは一様に話される。

だけど「傾聴とは?」の答えが一人一人違う。

こうした不思議なことが起こるのです。

つまり傾聴というものがどういうものか?

それが理解できていないということになります。

傾聴が何かを理解できなければ、実践は難しくなるのは当然です。

傾聴は辞書ではこう書いています。

「真剣に聞くこと」

「耳を傾けて熱心に聞くこと」

また、こんな誤解をしている方もいます。

とにかく「うん、うん」とただ話を聞けばいい。

こう誤解している人は、よくこう言います。

「傾聴だけしていては、セラピーにならない」

確かに傾聴だけでは進展しないことがあるのも事実です。

しかしこれは、本当に傾聴が実践できた上で検討できる話です。

私の師匠は傾聴に関して、こんなことを言っていました。

「私の場合、最初の25年間はひたすら聞いていた」

臨床経験45年のうち、最初の25年は傾聴に努めたというのです。

師はロジャーズ派随一の臨床家、友田不二男の直弟子。

しかも、その弟子の中でも群を抜いた腕を有していました。

その師匠の言葉だけに、重みがあります。

傾聴というのは、それほど実践に困難を伴うもの。

それほどに、奥が深いともいえます。

では、傾聴とはなんでしょう?

養成塾では言語の統一を図っています。

傾聴の定義と概念について、
次の3つの問いに答える形で話を進めてみましょう。

「傾聴ってどういうことですか?」

傾聴とは「クライエントの話を正確に聞くこと、聞けること」です。

正確にとは「一言半句漏らさずに」というレベルでです。

つまり傾聴とは

「クライエントの話を一言半句漏らさず(正確に)聞くこと、聞けること」

となります。

私はこのレベルの基礎を獲得するのに5年以上かかりました。

さて、次の問答にうつります。

「傾聴ができているかどうか、どう判断すればいいのですか?」

クライエントの話を一言半句のレベルで正確に聞けているか?

ここを厳密にチェックすればいいと思います。

判断基準は以下のようになります。

「クライエントの一番言いたいこと、訴えたいことは何か?」

この観点で正確に聞けているかをチェックすればいいわけです。

ただし、こうしたチェックは、
「正確に聞く能力」をもった人間でなければできません。

最後に具体的な学習・訓練の方法です。

「傾聴の力をつける適切な訓練方法はありますか?」

もちろんあります。

先ず、カウンセリング面接や自分の会話を録音します。

そして録音記録から逐語記録を起こします。

その録音記録と逐語記録を突き合せて徹底的に解析&検討します。

人間の記憶は実にあいまいなので、厳密にチェックするには、
もうこの方法しかありません。

ただし、これもチェック能力を有した人間による解析&検討が必要です。

養成塾では以前5分の会話記録を3時間近く解析検討したことがあります。

15分のカウンセリング記録を5時間かけたこともありました。

私自身が師匠と解析した時間の記録は、
35分の面接の解析に17時間以上かけたときです。

カウンセリングの技術、傾聴や応答技術は反射神経です。

反射神経を磨くには、このくらい微に入り細にわたる解析が必要です。

傾聴と共感的理解を実践していくと、
カウンセラーの応答語数は自然と少ないものになります。

ロジャーズをはじめ、日本の名だたる臨床家は
その応答に無駄がなく、簡潔明瞭です。

友田不二男、伊東博、佐治守夫などの臨床家。

更にはわが師、吉田哲にしても、逐語をみると応答は簡潔明瞭です。

長い応答はクライエントが聞いて理解するのが大変です。

また、長いと焦点がぼやけ、面接の進展を妨げます。

そして、本当の意味で傾聴や共感が実践できるようになると、
カウンセラーの応答は自然と短くなるものです。

応答がいつも長いカウンセラーは、実力不足だと断言できます。

そんなこと、どうして言えるのか?

証明できるのか?

もちろん証明できます。

証明の方法は、実際にそのカウンセラーの逐語をもって証明できます。

こういう証明は理屈でゴチャゴチャ言うのではなく、
例えば私の逐語と他のカウンセラーの逐語を比較検討すればいいだけです。

抽象的な理論に逃げて、お茶を濁すのではなく、
あくまでも具体的に自分がやっていることから出発する。

一言半句にわたって厳密に比較検討する。

そうでなければ、学習する側は納得する材料が得られません。

逐語記録上でのカウンセラーとクライエントの会話の比率。
それは3:7以下が適切といっていいでしょう。

本当に実力のある臨床家の逐語をみると、
だいたいこの比率になっています。

もちろん、例外的な場面や面接もありますが、
「基本」はカウンセラー3に対して、クライエントが7程度です。

力のあるカウンセラーは、その応答が本当に無駄がなく洗練されています。

だからこそクライエントの心に自然に、そして深く響くのです。

ただ、これは単純に数値的な比率だけの話ではありません。

この比率が守られている上に、カウンセラーの応答には「ある条件」が必要です。

カウンセリングの祖であるロジャーズは、その条件を示しています。

その条件はある簡単な方法でチェックできてしまうのです。

では、どんな方法か?

これが実にユニークな方法です。

逐語記録のうち、カウンセラーの応答だけを隠します。

そうすると、逐語はクライエントの話だけになりますよね。

それで何が話されているかがわかればいい・・というのです。

カウンセラーの応答が長かったり不適切だとします。

すると、クライエントの話だけ読んでも、つじつまが合わなくなってきます。

カウンセラーがクライエントの言いたいこと、わかってほしいことを
正確に応答に反映させた場合、こういうことは起こりません。

しかも、簡潔で(短く)適切な応答ならば、
クライエントの話は洞察が進み、その中に立ち直る方向性が現れます。

クライエントの話だけ読んでそれが見て取れれば、
カウンセラーの応答は適切であるという判断ができるというのです。

実際やってみれば、その通りだと得心がいきます。

なぜ、傾聴によってクライエントの精神機能が回復していくのか?

そもそも傾聴できなければ、共感的理解も洞察もリードも明確化も生まれません。

傾聴なくしてケースの的確なアセスメントもできません。

傾聴はセラピーの基本であり、しかも高いクオリティーを求められるのです。

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オウム返しの憂鬱


「オウム返しの憂鬱」

あるカウンセリングの協会に所属されている数人の方から
カウンセリングの実習の様子を伺う機会がありました。

そこでは、次のような指導を受けるということです。

「相手の言った言葉(特に感情表現)は、繰り返すこと」

例えばロールプレイを行った際に、話し手の話の中で、
キーワードと考えられる言葉が出てきたら、
聞き手は、すかさずその言葉を繰り返す・・・ということらしいです。

私はそれを聞いた時、正直驚きました。

それがカウンセリングの応答だなどと勘違いされたら、
しかもそんな方法を実際の面接でやられたら・・・・・

そこで、養成塾では、次のようにお伝えしています。

「共感的理解は”相手の言葉と違う言葉に変えて応じる”ことで伝わる」

上記はあくまでも”基本形”ということでご理解ください。

相手の言葉を機械的にオウム返しのように繰り返すのではなく、
こちらの言葉、こちらなりの理解が伝わる言葉に変えて応答する。

その応答が話し手(クライエント)に受け容れられた時、
そこで初めて「共感的理解」が成立していくといっていいでしょう。

どういうことか?

わかりやすくするために、具体的に解説します。

「●●のことを日常的に意識してしまうんです」

というクライエントの訴えがあるとして、それに対してカウンセラーに

「●●のことを日常的に意識してしまうんですね」

とやられたら、クライエントはどんな気持ちがするでしょう?

おそらく「本当にわかってくれてるのだろうか?」とか、
「なんか上辺だけ、言葉だけ繰り返された」
といった印象を抱くのではないでしょうか?

「●●のことを日常的に意識してしまうんです」

というこの訴えに対して、カウンセラーが

「●●のことがいつも(ずっとorどうしても)気になってしまう(んですね)」

と応じる方が、より「血の通った対話」になるというものです。

オウム返しではなく自分の言葉に置き換える。

さらに、具体的な例を書きますね。

「お父さんの期待に応えようとしたけど、それがすごく辛くて・・・」

という訴えに、オウム返しではなく

「あなたにとっては、とても荷が重かったわけですね」

という言葉で応じる。

「先日の失敗で、周囲から責められている気がして、職場にいるのが辛くて・・」

という訴えに、

「なにかこう、居たたまれない気持ちになったのですね」

という言葉で応じる。

その結果、こうした応答がクライエントに受け容れられたら、
つまり、クライエントの経験的な感覚にピッタリとくる言葉だったら
クライエントは「その通りです」という反応を示してくれます。

また、言葉を変えて応じられることで、話し手(クライエント)にしても、
一生懸命理解しようとされていると感じられるんです。

もちろん、どんな言葉をここで選択していくかは大事です。

その選び方に、カウンセラーの実力が問われるのは当然のことです。

しかし、ただ機械的に同じ言葉を繰り返すといった対応のみを続ける。

そこから何か自己洞察が深まったり、問題の核心に迫ったりといった
いわゆる「生きた面接の流れ」が生まれるかどうかは、甚だ疑問です。

考えてもみてください。

そもそも、日常会話の中で、相手の言葉をオウム返しし続けるというような、
そんな対応をあなたはしていますか?

おそらくそんな対応をしてしまったら、
相手は「バカにしてる?」とすら思うかもしれません。

日常会話では絶対にしないであろう対応が
どうしてカウンセリングの実習では、まことしやかになされるのか?

カウンセリングの実技訓練では、まずは日常的な「常識」を
しっかりと働かせるところから始めることが必要なようです。

【関連記事】
傾聴とは?実践的な技法、効果、練習法
共感的理解とは
カウンセリングマインドとは(その意味と事例)

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雑談でも傾聴が必要なわけ




こんにちは、鈴木です。

今から40年前に出版された教育書。

その執筆陣に、私のカウンセリングの師匠が
名を連ねておりました。

その本の中で、師匠は衝撃的なことを書いています。

どういう事かというと・・・・・

カウンセリングの授業の一つに、
「読み方教室」というものをやっていた。

その授業で何を教材にするかというと、
小学校3年生の国語の教科書。

その教科書に書いてあることを
正確に読み取るという授業だったそうです。

ところが、小学校3年生の教科書の文章を
正確に読める大人が誰もいなかった。

長きにわたり、そうした授業を行い、
多くの大人たちが参加したが、
ほとんど読める大人がいなかった。

この調子でコミュニケーションを取っているのなら、
その人間関係は惨憺たるものだろう。

こういう衝撃的な内容が書かれてあったんです。

時代は40年ほど経って、現代です。

果たして、大人たち(私たち)の読み取り能力は、
40年前よりもレベルアップしたでしょうか?

あなたはどう思いますか?

残念ながら、答えは「ノー」でしょう。

レベルアップどころか、ますますもって、
読み取る力はおぼつかないといえます。

そして、読み取れないということは、
やはり「聞き取れない」「聞けない」につながります。

傾聴レッスンなどをやってみても、
相手の話を正確に聴くということに、四苦八苦。

こうした背景がありますから、
職場などの人間関係は問題が頻発。

家族のコミュニケーションも、
半ば崩壊しているところも少なくない。

学校の教室の人間関係も、
先生と児童生徒の関係も同じ。

相手の話を正確に聞こうと思っても、
なかなか正確に聞くことができない。

そして、当の本人は、聞けていると思っている。

このギャップが大きければ大きいほど、
コミュニケーションや人間関係では苦労します。

逆にいうと、相手の話を正確に聞ければ、
人間関係の苦労は、少なく見積もっても「半減」します。

これは職場でも、家庭でも、学校でも、
場所と相手を選ばない話です。

それぞれの人間関係が安定し、信頼関係が生まれれば、
仕事も家庭も幸せな自分の居場所になる。

私自身、相手の話を正確に聞けるようになったことで、
仕事も人間関係も大きく変わりました。

新しい世界がドンドン開けていった感じです。

難しい人間関係も、難しい問題の解決も、
様々なトラブルや困難を克服するにも、
相手の話を正確に聞くことで、そのの可能性が広がります。

この「相手の話を正確に聞くこと、聞けること」を、
カウンセリングでは「傾聴」と呼んでいます。

「傾聴」は心理などの狭い世界でしか通用しないものではなく、
ビジネスや家庭などのあらゆる人間関係を開拓するものです。

日常会話からビジネスの交渉、営業、
もちろん福祉や心理の現場でも同様です。

学校の友達同士、先生と生徒、保護者同士も同じ。

家族関係も人間関係ですから、
その関係性はコミュニケーションで決まります。

傾聴は、全ての人間関係を左右するもの。

だから、誰にとっても、
身につけることに意義があるものなんです。

相手の話を正確に聞くことで、
私たちには、いろいろなメリットがあります。

正確に聞くことで、相手の情報が正確にインプットできます。

相手の人間性、人生観、生活の背景など、
「その人」をよく知ることにつながります。

人間関係というのは、相手を知れば知るほど、
理解できればできるほど良くなります。

なぜなら、相手のことを理解できたという実感は、
確実に相手にも伝わるからです。

そう、相手にしてみたら「理解してくれた」
「わかってもらえた」と感じられます。

私たちは、自分のことをわかってくれる人、
こちらに理解ある人を信じたくなります。

だから、傾聴姿勢で接していくことで、
相手との関係性が良くなっていく。

いつも傾聴していけば、関係はさらに深まっていく。

人間関係が良いというのは、
相手から信頼されることと、ほぼ、イコール。

だから、人間関係を良くする関わり方として
傾聴はとても心強いものなんです。

相手に純粋な関心を寄せて、
相手の伝えたいことに耳を傾ける。

すると、見えてくるもの、わかってくることがある。

「そうだったんだ」「なるほどな」

こちら側のこうした「実感」は相手に伝わり、
相手との距離が良い感じになってくるんですね。

雑談であっても、他愛のないやり取りであっても、
傾聴してみると、その時間が楽しい、心地よいものになりますよ。

10月27日(金)「傾聴スキルセミナー」(東京)

11月19日(日)「傾聴スキルセミナー」(東京)

12月2日(土)「雑談スキル(話し方・聞き方)講座」(東京)

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なぜ様々な現場・職場で「傾聴」が有効なのか?




こんにちは、鈴木です。

職場の人間関係での悩み、仕事の業績や評価、
家庭のコミュニケーション、社交的なお付き合い。

こうしたあらゆる場面で「傾聴」は必須です。

逆にいうと「傾聴」さえマスターできれば、
人間関係でも仕事でも、かなりのことが出来ます。

家族関係も良好になるし、社交的なお付き合いも楽しくなる。

子育てだって、親の傾聴によって
子どもの心の成長は著しく違ってきます。

では、なぜ「傾聴」が、生活の様々な場面で
それほどまでに影響を及ぼすといえるのでしょうか?

先ず、傾聴というのは、相手の話を正確に聞くことです。

それは同時に、相手を正確に理解することでもあります。

相手に関する様々な情報を
出来る限り正確にインプットすることです。

つまり、そう考えてみると、
傾聴というのは「観察」の一つなんです。

いえ、傾聴とは相手や出来事に対する
正確な観察そのものともいえます。

聞くという行為だけでなく、観る、察する、
感じる、捉える、洞察するなど・・・・

様々なことを同時に行っているともいえるんです。

わかりやすい例を書きます。

ある中学生2年生の男の子が、
こんな風な言葉をお母さんに言いました。

「(自分は)学校のこと考えると、不安なんじゃないかと思う」

この言葉を聞いて、あなたはどう思いましたか?

この子はどうして「不安になる」ではなく、
「不安なんじゃないかと思う」と言ったのでしょう?

なぜ、まるで他人事のようにも聞こえるような
このような表現になったのでしょう?

こんな風な疑問が浮かんでくるのなら、まだいいんです。

そもそも、この「不安なんじゃないかと思う」を、
正確に聞けず「不安なんだ」と聞いてしまう。

こういうことが、おそらく日常会話の中で
そこ、ここに溢れかえっているはずです。

「不安なんじゃないかと思う」を、不安なんだと聞いてしまう。

そうすると、この子の微妙なニュアンスを選んだ感覚や、
複雑な胸の内などには、思いが至らなくなります。

意思の疎通は、こうしたすれ違いによって、
ドンドンと難しくなっていってしまいます。

傾聴の講座などで、ロールプレイをやると、
こうしたすれ違いがたくさん見られます。

中には「不安なんだ」という微妙な聞き間違いでなはなく、
こちらの言いたいことをいつ言おうかという体で聞いている。

すると、もうそれは、相手の話自体が、
全然入ってきません。

もっと怖いのが、入っていないにも拘わらず、
聞き手本人は、しっかりと聞き、理解したつもりになっている。

ここに生まれるギャップの、なんと大きいことか・・・・

そしてこれは何も極端な例ではなく、
日常生活で多くの人が頻繁に経験していることです。

しかも、そこに「自覚」すらない場合も多い。

一つ一つの会話のやり取りのズレに、
全く無自覚なまま、会話が進んでいくわけです。

これではもう、お互いの意思疎通もなければ、
お互いを理解しあうこともできない。

これが職場、家庭、社交的な人間関係など、
あらゆる場面で起こっているわけです。

これでは、人間関係で様々な問題が起きるし、
そのためにストレスも絶えることがないでしょう。

だから、もう一度話を戻すと、傾聴というのは
限られた現場で必要な専門スキルなどではないんです。

もうすでに、誰もが日常生活のあらゆる場面で
必要とされている「あり方」であり「姿勢」です。

人と関わるとき、子どもと接するとき、
必ず求められる「あり方」「姿勢」であり、必須のスキルです。

私たちは意思の疎通がしっかり出来れば出来るほど、
「ふれあい」「つながり」「絆」を実感できます。

この実感こそ、人生を本当の意味で豊かにし、
こころに安心と平穏をもたらし、
将来の希望と今の幸せをしみじみ味わわせてくれるわけです。

10月27日(金)「傾聴スキルセミナー」(東京)

11月19日(日)「傾聴スキルセミナー」(東京)

12月2日(土)「雑談スキル(話し方・聞き方)講座」(東京)

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マーケティングでも「傾聴」が必須?




こんにちは、鈴木です。

先日、マーケティング界の大御所、
フィリップ・コトラーの最新刊を読みました。

コトラーが提唱する「マーケティング4.0」では、
共感的な傾聴が重要になるというのです。

つまり、顧客の、マーケットの声を拾うのには、
人と密接なコミュニケーションが必要。

コミュニティーの声、顧客とのコミュニケーションを密にし、
そのリアルな口コミ・評判などを
正確に拾って商品やサービスの開発に活かす。

そういうリサーチの力が、
今後ますます重要さを増してくるというんですね。

顧客はもはや、企業の広告を信用しない。

顧客同士の評判や口コミによって、
その商品の価値を図り、購買につなげる。

そして、その核になるものとして、
SNSは影響力を増していく。

マーケティングの大家、コトラーさんはそう言っているんです。

つまり「傾聴のスキル」が、必要になる。

まさかコトラーさんから「傾聴」とか「共感」といった
カウンセリング用語が出てくるとは(笑)

時代は動いているんですね。

ただ、私はこの捉え方、とても納得できるんです。

傾聴とは「相手の話を正確に聞くこと」です。

これ、正確なリサーチの大前提ですよね。

正確に聞くとは、別の言葉でいえば、
正確な「インプット」ということ。

それは知識や情報はもちろんのこと、
相手の感情、訴えたい事、考え、感覚、
背景になっている生活や人生まで含みます。

これだけのことを正確にインプットできれば、
かなりのビジネスのヒントが得られるでしょう。

私も実は、自分の仕事のリサーチに、
傾聴とSNSを活用しています。

それこそ、SNSでリサーチをかけて、
いろいろな人とコミュニケーションを取って、
それで新しいコンテンツを考えたりしています。

相手が本当に困っていること、必要なこと、
相手が本当に笑顔になれることは何か?という風に・・・

ビジネスで大事なのが、売れる商品と売れる売り方。

この足し算でモノやサービスは売り上げを伸ばします。

要素として大きいのは、売れる商品。

売ろうとしなくても売れる商品があれば、強いです。

でも、それに「売れる売り方」がプラスすれば、
もっと売れるようになりますよね。

お客様にとって、欲しいと思わる商品やサービスは、
お客様のすごく困っていることを解決するものだったり、
お客様が本当に楽しいという思いになれるものだったり・・・・

それが何か?というリサーチをするのには、
マーケットリサーチをかけるのではなく、
人とコミュニケーションを取ることだというんですね。

しかも、それは当然「血の通ったもの」である必要があります。

人と心を通わす中で見えてくること。

ああ、この人にとって、こういうことが
すごく困っていて悩んでいるんだな。

ああ、この人はこういうことが好きで、
癒されたり、楽しかったり、感動できることなんだな。

こういうヒントは、相手と本当に
心を通わせるコミュニケーションがないと見えてこない。

それこそ、ビジネスの目的など忘れて、
相手を心から大切にする対話に専念する。

そういうところから見えてくるものなのだと思うんです。

そこに必要なのは、相手への純粋な関心。

相手への尊重、敬意、好感、信頼。

真摯に耳を傾ける姿勢があってこそ生まれる人間関係です。

だからこそ、コトラーさんは「傾聴です」「共感です」と
マーケティングの書籍で訴えているのではないかと思います。

つまり、これからのビジネスは、より「人間性」が問われる。

商品開発の根っこに、人間味、人間の尊重が問われる。

売れればいいという時代じゃなくなる。

SNSの登場で、私たち顧客も賢くなってきました。

安くて売れていても、身体に良くないよとか、
高いだけで、ブランドの威力もあるけど、質は「?」だよとか、
多くの人が買ってるけど、自分には本当に必要かなとか・・・・

商品やサービスの寿命を決めるのは、
広告力ではなく、そうした声を大事にできるか。

コトラーさんの本を読みながら、
ある意味、良い時代になってきたなと思いました。

傾聴スキルは、今まで以上に、
様々なビジネスシーンでも、あらゆる人間関係でも、
必須のスキルとなっていくと思います。

10月27日(金)「傾聴スキルセミナー」(東京)

11月19日(日)「傾聴スキルセミナー」(東京)

12月2日(土)「雑談スキル(話し方・聞き方)講座」(東京)

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