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■第八回から抜粋
〜前半略〜
そもそも、私たちはなぜ、失敗というものを怖れるのでしょうか?
一つには、子供のころに失敗を責められてきた経験の量が起因します。つまり、失敗をどれだけ責められてきたかということです。
お皿を割ったり、何かをこぼしたり、高い所に上って怪我をしたり・・・・そんな時、アナタのお父さん、お母さんはどのような言葉をかけ、どんな顔をし、どんな風に接してくれたか。これが、大きな要因になります。
この時、失敗を責めるのではなく、次からはどのようにすれば上手くできるのかを教えてくれたなら、アナタはそれほど失敗を怖れるようにはならないはずです。
また、失敗した時というのは、失敗をした本人(私たち)が、一番「しまった」「やっちゃった」と思い、落ち込んだり嫌な気持ちになっていることが多いものです。
そんな時、それを汲み取って、暖かく励ましてくれるか、それともただ目の前の現状を叱責されるのかで、これもその後の失敗に対する私たちの認識に、大きな影響を与えるでしょう。
失敗をした時、励まされ、上手くできる方法を教えてもらえたか、それとも、失敗を厳しく責められてきたか。
この差が、私たちの失敗に対する認識に大きな影響を与えます。
失敗を怖れるか、それとも、失敗を、物事をより上手く行うための学習の機会と捉えるか。
失敗を責められると、私たちは、今度は自分が失敗した時に、失敗した自分自身を、自分で責めるようになります。
自分で失敗した自分を責めるわけですから、自分で自分を傷つけていることになります。
つまり、失敗をしたときに感じる大きなダメージは、実は、私たち自身が自分に与えているものなのです。
失敗を極度に怖れる心理というのは、失敗した時に受ける大きなダメージを怖れる心理です。
ですが、その大きなダメージは、失敗自体が私たちに与えるものではなく、実は、自分で自分に与えているものなんですね。
ですから、もともと失敗という現象は、私たちを傷つけるほどの力はもっていないんです。
まず、ここまでよく理解してください。
次に行きます。
では、失敗とは、本来どのようなものでしょうか。
ここで皆さんにお伝えしたいのは、
実は、失敗というものは存在しないのだということです。
では、私たちが失敗だと認識する現象とは、一体何なのでしょうか?それは、私たちが望んでいた結果と、実際に起きた結果とのギャップのことを言うのです。
私たちが「こうなればいいなあ」「ここまでできるといいなあ」という風に思っていたところまで、実際の結果が行かなかった場合、私たちの目指していた地点と、現実の結果との間にギャップが発生し、このギャップを私たちは「失敗」と認識するのです。
例えば、ある人に挨拶したら、無視されたとします。(よくありますよね)
この時起きていることは、こちらは挨拶したら挨拶を返されるという期待があったのに、実際には挨拶されず無視された。この両者にギャップが発生しているわです。
すると、失敗を責められてきた私たちは、ここでも自分を責めるモードが自動的に発動します。
傷ついたり怒ったり・・・・・
そして、こんな嫌な思い(自分を責めた結果)をするくらいなら、挨拶なんかしないとか、人となるべく交わらないようにしたいとか、人に関わるのを怖れるようになります。
それは、このギャップが怖いからです。
もう一人、失敗を怖れない人が、同じように挨拶をして無視されたとします。すると、今度はこの人は、このギャップによって自分自身を責めたりはしません。
そして、これは自分の思っていたことに対するギャップが発生していると認識し、そのギャップは、なぜ発生したかを考えます。
すると、「聞こえなかっただけかも知れないので、今度ははっきりと挨拶しよう」「あの人は嫌な性格の人だから、機嫌の悪いときは適当に挨拶しとこう」「無視されても気にしないで挨拶し続けよう」あるいは、「あの人は嫌いだし、いつも無視されるから相手にするのはやめよう」という風に、今後どうすれば良いかを考えます。
つまり、自分を責めずに、どう行動すれば良いのかを考えるわけです。
一度の失敗を極端に考えて全てが駄目だと思い込んでしまうのは、やはり失敗を責められた経験がきっかけになっているので、アナタのせいではないということです。
そして、最後に大切なことをお話します。
失敗というものは避け続けていると、いずれ大きな失敗に直面してしまうのです。
傷つかないようにいろいろなことを避けていると、結局大きく傷ついてしまうんです。
また、困難というものも、避ければ避けるほど、ドンドンと大きくなってしまうものなんです。
避けても避けても、必ず直面せざる終えないのが、失敗です。ならば、失敗は避け続けられるものではありません。
思い切って、小さなことからトライしてみる方が、結局は失敗が少なくてすむし、傷つかなくてすむものなんですね。
失敗は避けないほうが、かえって失敗が減っていく。
〜以下略〜
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